コラム

本コラム欄では、八木書店の出版物に関わる紹介文や、『日本古書通信』編集長の日記、会社の歴史などを掲載いたします。ぜひご覧ください。

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  • 薄田泣菫と近代画家 ―満谷国四郎・鹿子木孟郎・鏑木清方― (岡山大学 西山康一)

    *西山先生の前回コラム「近代の書簡翻刻の苦心と喜び」はこちら* 『薄田泣菫宛書簡集』第3巻は「文化人篇」ということで、思想家・演劇人・出版人など様々な分野の人物の書簡からなるのですが、その中でも画家の書簡が意外と多くあります。泣菫文庫全体で見ても画家の書簡は多く、これは一つには泣菫が詩集を出したり、 […]

  • 舒文堂河島書店熊本地震日記 河島一夫

    今回の熊本地震に際し、「日本古書通信」の熊本、大分両県の読者に見舞状を出したところ、熊本市の老舗古書店舒文堂河島書店のご主人河島一夫氏から「平成28年熊本地震日記」が送られてきました。震度7という大地震が続けて2度起こるという未曽有の災害、連日のニュースで知らされる被害の大きさに驚くばかりです。河島 […]

  • 印刷所の仕事3 植字(しょくじ・ちょくじ)【活版印刷の基礎知識5】

    植字工は、文選工から廻ってきた文選箱の漢字と植字台に備え付けられている句読点や括弧類の、いわゆる約物を併せて拾って組版する。 「ステッチ」と呼ばれる鍵型の道具を左手に持ち、一字一字活字を並べ、一行毎にインテルと呼ばれる行間用の薄い金属を入れ込み、字間を空ける場合はクワタと呼ばれる金属を挟み込む。 一 […]

  • 逸品誇る記念品目録【創業者 八木敏夫物語5】

     『八木書店古書目録』とか『八木書店新蒐百撰』とかの目録は「こんな本の在庫があります」という案内だ。通信販売の時代というが、古書業界では明治時代からやっている。世界の古書業界で、販売の方法は店頭と通販に大別されるが、信用のある有力店なら図書館、収集家と通販の目録を通じての営業が可能なのだ。 優れた古 […]

  • 宮城県亘理町と漱石「文鳥」【日本古書通信 編集長だより4】

    3月11日の朝日新聞に「漱石「文鳥」の原稿、津波被害からの「再発見」」という記事が掲載され、不思議と気になった。その後偶然が重なって、原稿が「再発見」された宮城県亘理町に行ったり、「文鳥」そのものについて少し調べることになったのでその経緯を書いておく。  「日本古書通信」2012年6月号に元宮城県図 […]

  • 印刷所の仕事2 活字と文選【活版印刷の基礎知識4】

    活字は、鉛を主としてスズ・アンチモンとをまぜた合金を母型に流し込んで作られる。 それほど硬い金属ではない。 形状は24ミリ弱の統一された寸法の直方体で、文字のない対面は、ゲタ(〓)として使われる。 文選工や植字工が活字の天地(上下)を間違えないように工夫された「ネッキ」と呼ばれるくぼみがあり、この面 […]

  • 史料の利用と保存のいま・むかし(京都市歴史資料館 井上幸治)

    平安時代といえば、和歌や十二単に代表される華麗な王朝文化であったり、藤原氏を中心とした権謀術策のうごめく政治史であったり、といったイメージが強いのではないでしょうか。 しかし実際に平安京で働いていた多くの人々は、そのような世界とは縁遠い存在でした。2月に刊行した拙著『古代中世の文書管理と官人』では、 […]

  • 近代の書簡翻刻の苦心と喜び (岡山大学 西山康一)

    『倉敷市蔵 薄田泣菫宛書簡集 文化人篇』が、このたび刊行されました。 これで同書簡集は「作家篇」「詩歌人篇」に続き全3巻となり、完結となります。 編集に携わった身としては、とりあえず肩の荷が下りてほっとしています。 実際、ここまでたどり着くのは、たいへんな道のりでした。 倉敷市の呼びかけにより、薄田 […]

  • デパートで「勉強」【創業者 八木敏夫物語4】

    神保町・古書街の中心は空襲に焼け残った。日本古美術の権威だったウォーナー博士は日本の古都を救う努力をした。胸像が八木敏夫が住む鎌倉の西口駅前にある。古書街も、東大国文で学び谷崎潤一郎の親友だったエリセーエフ・コロンビア大学教授の進言があって戦火を免れ……という話がある。東京のこの小さい一角を? しか […]

  • 俳句誌「京鹿子」同人中西其十と珍企画「俳句雑誌会社見立」【日本古書通信 編集長だより3】

    俳句の世界にも、若くして亡くなり埋もれたままの優れた人も多いはずである。資料を発掘して少しでも紹介出来ないものかと考えているが、その才能を見抜くことも、資料を探すことも難しい。 戦前の新興俳句弾圧を象徴する昭和15年の京大俳句事件で起訴された平畑静塔の第一句集『月下の俘虜』(昭和30、酩酊社)に、山 […]

  • 印刷所の仕事1 作業工程【活版印刷の基礎知識3】

    入稿された原稿の印刷所での作業工程は、 文選→植字→校正出校→赤字訂正→印刷→検品→製本所へ納品 というのが基本である。 校正作業は通常、3回繰り返されるのが基本で、印刷工程に進む。 4回以上は念校、念々校と呼び、追加料金が請求されることがある。 雑誌の場合は、時間の制約が書籍より厳しいため、そのか […]

  • 相場速報を月二回【創業者 八木敏夫物語3】

    昭和9年1月、八木敏夫は5年勤めた古書店一誠堂を辞め『日本古書通信』を創刊した。古書市場の相場をニュースの中心にする新聞だ。 1月25日の創刊号は16ページ。主幹八木は「多岐多端なる実際的相場を迅速正確に」「自らの目で見、耳で聞くかの如く知らしむるをその任務と目的とする」創刊の辞を書いた。東京外語の […]

  • 千首和歌が仙洞官庫に永久保存! 文芸活動にいそしむ綱吉の側用人、柳沢吉保

    楽只堂年録 第5【史料纂集古記録編182回配本】 徳川第5代将軍綱吉の側用人、柳沢吉保(1658-1714)の公用日記、刊行! 本巻には、宝永元年(1704)正月から同2年3月までを収録しました。吉保47歳から48歳の年にあたります。 2月、吉保継嗣吉里が酒井忠挙女頼子と婚姻。吉里の新居では「松に多 […]

  • 渡辺水巴の「曲水文庫」「曲水叢書」について 【日本古書通信 編集長だより2】

    「日本古書通信」2、3月号で大屋幸世氏が取りあげている『新俳句選』の編者・渡辺水巴(明治15年~昭和21年)は、その作品を読むと今の日本人が失ってしまった美質を備えた大変に素晴らしい俳人だと思う。 代表句といわれているものに次のような作品がある。   てのひらに落花とまらぬ月夜かな   かたまつて薄 […]

  • 自筆本『明月記』を補完する重要な史料「歌道事」を注釈!

      『明月記研究』14号を刊行いたしました。本号は、『明月記研究』刊行から20周年に当たる記念号になります。また、会の代表者である五味文彦先生の古稀・放送大学退官を記念して、会員より先生に感謝を込めて献呈する号でもあります。 今回の注釈では、一条兼良が『明月記』本文から和歌関係の事績を抜書 […]