コラム

本コラム欄では、八木書店の出版物に関わる紹介文や、『日本古書通信』編集長の日記、会社の歴史などを掲載いたします。ぜひご覧ください。

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  • 出版(編集)者の仕事【活版印刷の基礎知識7】

    組み上がり頁数が予定頁数に収まっているか確認し、次に原稿と校正刷りの文字を一字一字見比べ、誤字・脱字・指定と異なる点がないかを見る校正(原稿引き合わせ)を行う。 校正の要は、決して文章を読むのではなく文字を見比べることにある。 原稿と違っている場合は校正記号に準拠した訂正指示を入朱した後、今度はその […]

  • 本の世界に60年余【創業者 八木敏夫物語7】

    「ハイド・コレクション」のせりが昭和63年秋、ニューヨークで行われた。コレクションは、日本の優れた古典籍である。 日本から多くの古書籍商が参加していた。八木書店は壮一社長、87歳の反町茂雄の元気な顔も見えた。いや、このコレクションは、彼にとって縁の深いものなのだ。 一風会の旅行 ドナルド・ハイドはア […]

  • 「正規表現」を使ってデータを加工してみよう 【文学・歴史資料のデジタル加工入門1】(木越 治)

    【はじめに】 コンピュータと付き合うようになって30年以上が経過した。はじめてコンピュータを買ったのは、忘れもしない昭和60年(1985)の秋。マシンは、NECのベストセラー機PC9801VM2。NECのサイトに載っているデータによると定価415,000円とある。B4用紙も印刷できる大きなプリンタと […]

  • 天目山荘・武者宗十郎 【日本古書通信 編集長だより6】

    「日本古書通信」2016年6月号に掲載した、萱場健之さんの「『亘理町立図書館和漢古書目録』と天目山荘のこと」で、伝説の蒐書家・天目山荘は、通説となってきた武者惣藏(昭和6~平成25)ではなく、その父・宗十郎(明治12~昭和28)であることが書かれている。武者家は宮城県亘理町の阿武隈川水運を担ってきた […]

  • 印刷所の仕事4 校正出校【活版印刷の基礎知識6】

    組み上がった頁は、校正刷り専用の小型印刷機(校正機)を使って、通常二頁分が一枚の紙に印刷される。 活版印刷所の場合、印刷所内部の校正者によって校正(内校)され、文選・植字段階での間違いは訂正される。 ストックが切れている活字は、再校時に組み入れるための手配がなされる。 その際、在庫のない活字は文字面 […]

  • 短冊・トラウマ―『誹諧短冊手鑑』刊行に際して:後編 (奈良大学名誉教授 永井一彰)

    <「前編」はこちら> 本手鑑の資料的意義は、ほぼ次の三点に尽きる。 その一は、貞門・談林期の俳諧に関わった人々の第一級の筆跡資料であるということである。芭蕉が江戸談林宗匠の一人としてしか扱われていないという事実が象徴するように、俳諧史観が十分に成熟していない時代の限られた期間に、古筆鑑定に関わる人物 […]

  • 収集家の心生かす【創業者 八木敏夫物語6】

    昭和46年11月14日、4年前のこの日に亡くなった天理教・中山正善ニ代真柱の墓前に、1冊の本が供えられた。以後15年をかけることになる「天理図書館善本叢書」刊行の第1回配本『和名類聚抄・三宝類字集』である。 天理図書館は、収集本の質の優秀さ、豊富さで有名だ。本に詳しい外国の人の口にのぼる日本のライブ […]

  • 短冊・トラウマ―『誹諧短冊手鑑』刊行に際して:前編 (奈良大学名誉教授 永井一彰)

    話は四十年以上も前に遡るのだが、大学院博士後期課程に進んだ折、私は経済的な自立を迫られることになった。奨学金が当る目途もなく、選択としては高校の非常勤講師しかなかった。某私立男子高校の面接で「では四月から来ていただきましょう」ということになり、求められたのが健康診断書の提出である。その足で高校に隣接 […]

  • 久保田万太郎「夏のわかれ」追跡―『薄田泣菫宛書簡集』によって 【日本古書通信 編集長だより5】

                      八木書店刊行の『倉敷市 薄田泣菫宛書簡集』の三巻目「文化人篇」(3月25日刊)に1通だけ久保田万太郎の葉書が収録されている。大正8年10月18日消印の葉書で、大阪毎日新聞社薄田淳介宛。文面は短く「小説「夏のわかれ」(十五回分)今朝ほど小包にてお送りいたし候。御落手 […]

  • 薄田泣菫と近代画家 ―満谷国四郎・鹿子木孟郎・鏑木清方― (岡山大学 西山康一)

    *西山先生の前回コラム「近代の書簡翻刻の苦心と喜び」はこちら* 『薄田泣菫宛書簡集』第3巻は「文化人篇」ということで、思想家・演劇人・出版人など様々な分野の人物の書簡からなるのですが、その中でも画家の書簡が意外と多くあります。泣菫文庫全体で見ても画家の書簡は多く、これは一つには泣菫が詩集を出したり、 […]

  • 舒文堂河島書店熊本地震日記 河島一夫

    今回の熊本地震に際し、「日本古書通信」の熊本、大分両県の読者に見舞状を出したところ、熊本市の老舗古書店舒文堂河島書店のご主人河島一夫氏から「平成28年熊本地震日記」が送られてきました。震度7という大地震が続けて2度起こるという未曽有の災害、連日のニュースで知らされる被害の大きさに驚くばかりです。河島 […]

  • 印刷所の仕事3 植字(しょくじ・ちょくじ)【活版印刷の基礎知識5】

    植字工は、文選工から廻ってきた文選箱の漢字と植字台に備え付けられている句読点や括弧類の、いわゆる約物を併せて拾って組版する。 「ステッチ」と呼ばれる鍵型の道具を左手に持ち、一字一字活字を並べ、一行毎にインテルと呼ばれる行間用の薄い金属を入れ込み、字間を空ける場合はクワタと呼ばれる金属を挟み込む。 一 […]

  • 逸品誇る記念品目録【創業者 八木敏夫物語5】

     『八木書店古書目録』とか『八木書店新蒐百撰』とかの目録は「こんな本の在庫があります」という案内だ。通信販売の時代というが、古書業界では明治時代からやっている。世界の古書業界で、販売の方法は店頭と通販に大別されるが、信用のある有力店なら図書館、収集家と通販の目録を通じての営業が可能なのだ。 優れた古 […]

  • 宮城県亘理町と漱石「文鳥」【日本古書通信 編集長だより4】

    3月11日の朝日新聞に「漱石「文鳥」の原稿、津波被害からの「再発見」」という記事が掲載され、不思議と気になった。その後偶然が重なって、原稿が「再発見」された宮城県亘理町に行ったり、「文鳥」そのものについて少し調べることになったのでその経緯を書いておく。  「日本古書通信」2012年6月号に元宮城県図 […]

  • 印刷所の仕事2 活字と文選【活版印刷の基礎知識4】

    活字は、鉛を主としてスズ・アンチモンとをまぜた合金を母型に流し込んで作られる。 それほど硬い金属ではない。 形状は24ミリ弱の統一された寸法の直方体で、文字のない対面は、ゲタ(〓)として使われる。 文選工や植字工が活字の天地(上下)を間違えないように工夫された「ネッキ」と呼ばれるくぼみがあり、この面 […]