中世の支配者は幕府だけではない!? 中世国家の運営を担う「天皇」と「太政官」(久水俊和)

  • twitter
  • facebook
  • 中世の支配者は幕府だけではない!? 中世国家の運営を担う「天皇」と「太政官」(久水俊和)

    朝廷と幕府およぼす権限と機能 令和の代替わりにより、再び「天皇制」たる学術的分析概念が脚光を浴びている。戦後長らく、日本中世史のナラティブでは武士による封建国家が天皇を中心とした古代的国家を服従させたという「天皇制」の克服が基調であった。そのため、学術的関心では中世においても保持されていた律令制太政 […]

  • 鎌倉仏教史の空白を埋める事典(永井 晋)

    これまでの鎌倉仏教研究 鎌倉の仏教に関する事典といえば、貫達人・川副武胤著『鎌倉廃寺事典』(有隣堂 昭和55年)が今でも使いやすいだろう。ただ、この事典は「宗旨未詳」の寺院が多く、宗派を整理できていないものが多い。鎌倉仏教史が、鎌倉新仏教論の影響から抜け出せない時期を長く過ごしたことが影響していると […]

  • 新たなメディア環境への試行錯誤(茨城高等学校・中学校教諭 長谷部将司)

    情報を記憶し、記録する 国内はおろか世界中を巻き込むコロナウイルス。その影響で私の職場でも休校が続き、最近ではテレワークやオンライン学習への本格的な取り組みが求められている。このような対応はこの20数年で急速に進展したIT化により可能となった。私が大学生の頃はまだ電子メールや携帯電話も身近でなかった […]

  • 古代中世の老後・死後と財産相続(同志社大学嘱託講師 岩田真由子)

    老いた親を介護するのはだれか 「老い」は誰もが避けて通れない。老いた時、誰がその生活を支えるのか。 現在、日本における老人介護は、国家による介護保険制度が整えられており、家族に任せきりにするのではなく、第三者によるサポートシステムが導入されている。 ひるがえって古代ではどうだったのだろうか。国家はほ […]

  • オンライン授業に国立国会図書館電子展示会の活用を!(浜田久美子)

    新型コロナウィルスの感染が拡大するなか、多くの学校がオンライン授業を余儀なくされるであろう。教員は経験のないオンライン教材を短期間で作成しなければならない。そこで、大学、高校での授業に活用できるウェブサイトとして、国立国会図書館の「電子展示会」を紹介したい。 電子展示会はインターネットで自由に閲覧で […]

  • 高精細カラー版で読む中世公家の自筆日記 『実躬卿記』の見どころ(菊地大樹・東京大学史料編纂所)

    鎌倉時代の公家日記を通覧 2019年5月より刊行の始まった『尊経閣善本影印集成』第九輯鎌倉室町古記録編のうち、67冊~70冊には、鎌倉時代中後期の中級貴族、三条(藤原)実躬(1264~1326頃)の日記『実躬卿記』自筆本23巻が紹介される。『実躬卿記』はほかに、武田科学振興財団などにも自筆本が所蔵さ […]

  • 平成から令和へ。2019年をふりかえって

    平成から令和へ。2019年は皆様にとってどのような一年間だったでしょうか。 八木書店でもいろいろなことがありました。 この一年間を5つのトピックでふりかえります。   【トピック1】奈良絵本三昧!2度の展示会と講演会 2019年1月、個人蔵のコレクションをお借りし、厳選出品した展示会「奈良 […]

  • 近藤剛著『日本高麗関係史』要旨(日本語・ハングル)

    近藤剛著『日本高麗関係史』要旨(日本語) 著者は、卒業論文以来、日本と高麗との関係史について研究を進めてきた。この間、大韓民国高麗大学校への交換留学を実施し、韓国における研究についても可能な限り学び、本書を執筆した。 その上で、日本高麗関係史研究の課題として、次の4点を挙げたい。 ①日本高麗関係史の […]

  • 日本と高麗の関係を探る旅と出会い(開成中学校・高等学校教諭 近藤 剛)

    「こんな幸運に巡り合うことがあるなんて!」 九州国立博物館の収蔵庫内で、私は興奮を抑えきれずにいた。2017年に当館の所蔵となった鎌倉時代のものと考えられる古筆切「嘉禄三年高麗国牒状写断簡及按文」(以下「高麗国牒状写断簡」と称す)の冒頭一行目に衝撃を受け、次行以降に広がる未知の文言に目を奪われてしま […]

  • 透過光撮影で読み解く紙背文書 『外記日記 新抄』の見どころ(遠藤珠紀・東京大学史料編纂所)

    記録が少ない鎌倉時代後期の政治史を知る 今年度より刊行の始まった『尊経閣善本影印集成』第九輯鎌倉室町古記録編のうち、72冊・73冊では、『外記日記 新抄』巻一~五、『享禄二年外記日記』が紹介される。この『外記日記 新抄』は鎌倉時代後期の中原氏西大路流の師種の日記を、その孫師栄がまとめたと推測される史 […]