明治末期の「北米俳壇の沿革」【日本古書通信 編集長だより15】

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  • 明治末期の「北米俳壇の沿革」【日本古書通信 編集長だより15】

    「日本古書通信」3月号に「明治期の渡米案内書について」を執筆した。昨今話題となっている、アメリカの移民問題に因んで急遽書いたものだが、その後も、関連の文献が目に付く。今回紹介するのは、明治末期アメリカ日系人社会の俳句について書かれた文献である。 昨年7月20日、私はツイッター(古書通信編集部@)で、 […]

  • 実益雑誌『力之日本』―甲賀三郎「毒殺の話」と「警視庁特高課長毛利基氏」【日本古書通信 編集長だより14】

     古書市場で二束の雑誌を落札した。その中に大正末から昭和12年にかけて出された経済雑誌が含まれていた。経済雑誌というよりは実業、金儲け雑誌という方が適切である。一つは後に明治大学商学部教授となる井関十二郎が主幹・社長を務めていた『実業界』(明治43年創刊)。これは宣伝や広告などの専門誌で、この分野で […]

  • 橋本健吉(北園克衛)大正11~12年の詩3編【日本古書通信 編集長だより13】

    昨年の日本古書通信4月号に「編集長古本雑記4 大正12年8月発表の北園克衛の詩」というコラムを掲載した。2005年1月号にも、大正13年の「文章倶楽部」や大正14年の「世界詩人」に橋本健吉名で発表した詩作品を紹介したが、それに先立つ大正12年8月号「鹿火屋」掲載の「死」という作品を紹介したものだ。関 […]

  • 俳句雑誌に見る明治~昭和初期地方文化の豊かさ【日本古書通信 編集長だより12】

    先日、『三河に岩瀬文庫あり―図書館の原点を考える』(塩村耕編・風媒社)が刊行された。西尾市立岩瀬文庫のガイドブック(ブックレット)であるが、サブタイトルにある通り、様々な要因により揺れ動く現在の図書館の問題を、私設図書館として出発した岩瀬弥助創設の岩瀬文庫の歩みから考えてみようという趣旨を含んでいる […]

  • 宮沢賢治 菊の俳句短冊【日本古書通信 編集長だより11】

    30年近くも前の、昭和63年明治古典会七夕市に、啄木の短冊「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」が出品され、真贋をめぐりテレビのニュースにもなったことがある。この件については、故八木福次郎が「啄木の短冊をめぐって」と題し詳しく書いている(『古本便利帖』収録)。その記事によれば、啄木の間 […]

  • 戦後版『女性改造』の休刊について【日本古書通信 編集長だより10】

    既報の通り「日本古書通信」11月、12月号で「作家と女性雑誌」を特集する。 取り上げる雑誌と執筆者は以下の予定である。 11月号 『婦人公論』と室生犀星(九里順子) 『婦女界』と菊池寛(掛野剛史) 『婦人戦旗』・『働く婦人』と中野鈴子(大﨑哲人) 『婦人之友』と徳田秋聲(薮田由梨) 12月号 『新女 […]

  • 『短歌研究』昭和20年第4号―疎開という名の難民【日本古書通信 編集長だより9】

    日本古書通信10月号で、過酷な脳内出血から復活した編集者・中嶋廣さんが、井上卓弥著『満洲難民―三八度線に阻まれた命』(幻冬舎)を紹介している(「一身にして二世を経る」2)。同書は中嶋さんが私淑していた編集者・故鷲尾賢也さんを経て彼が編集を進めていたが、急な病気で幻冬舎の中嶋さんを慕う編集者が継承、出 […]

  • 9月1日はレビュー記念日 岸田辰彌と白井鐵造 【日本古書通信 編集長だより8】

    9月1日はレビュー記念日だという。とは言え宝塚歌劇団内のことで、昭和2年のその日に日本で初めてのレビュー「モン・パリ」が初演されたのに由来する。「モン・パリ」はパリ帰りの岸田辰彌(1892~1944)の作・演出によるもので、「幕無し十六場」の息もつかせぬスピード感溢れる舞台だったようだ。 私の連れ合 […]

  • 異装版と特装版 【日本古書通信 編集長だより7】

    戦前の円本、春陽堂版『明治大正文学全集』の1冊を例えば『島崎藤村集』といった単行本にして独自の箱やカバーを付けたものを時々見かける。春陽堂が出したのか、大量に放出された在庫を仕入れた赤本屋が貸本屋用に装丁を変えて出した造り本なのか分からないが、戦後も昭和30年代くらいまでは、旧版を改装版や新装版とし […]

  • 天目山荘・武者宗十郎 【日本古書通信 編集長だより6】

    「日本古書通信」2016年6月号に掲載した、萱場健之さんの「『亘理町立図書館和漢古書目録』と天目山荘のこと」で、伝説の蒐書家・天目山荘は、通説となってきた武者惣藏(昭和6~平成25)ではなく、その父・宗十郎(明治12~昭和28)であることが書かれている。武者家は宮城県亘理町の阿武隈川水運を担ってきた […]