コラム

本コラム欄では、八木書店の出版物に関わる紹介文や、『日本古書通信』編集長の日記、会社の歴史などを掲載いたします。ぜひご覧ください。

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  • 茶聖・千利休の妻女を蛇責めする石田三成【古記録拾い読み3】

    蛇責めの刑は、古代中国の暴君として知られる殷の紂王が考案した残酷な刑の一つで、樽の中に罪人と一緒に多数の蛇を入れて蓋をするという刑です。この樽に酒を入れると、蛇はさらに暴れるという残忍なもののようです。 江戸中期に著された『絵本太閤記』には、「千利休の妻女が石田三成によって蛇責めの刑に処せられた」と […]

  • 明治大学入学、有力教授達を識る 【紙魚の昔がたり6】

    (郡田純一) 第一号は何年ですか。 (八木) 昭和九年ですね。一月二十五日号です。滑り出しよくやっているうちに、私自身商業学校しか出てないもんですから、編集や執筆に力が足りない。そこで明治大学の新聞学部に入りました。新聞学部は大学の卒業生じゃないと入れない学部なんです。実は佐々木さんといって反町さん […]

  • パソコンで日記を書くために【文学・歴史資料のデジタル加工入門7】 (木越 治)

    ●日記について かなり長い間、日記を書いてきた。 小学校の時には絵日記などを書いていたはずだが、絵が苦手だったせいかあまり記憶にない。 もし残っていたらよい記念になるだろうと思うのは、中学一年生の夏休みと冬休みに書いた日記である。クラス担任の理科の先生が出した宿題に「日記を書くこと」があり(たぶん義 […]

  • 俳句雑誌に見る明治~昭和初期地方文化の豊かさ【日本古書通信 編集長だより12】

    先日、『三河に岩瀬文庫あり―図書館の原点を考える』(塩村耕編・風媒社)が刊行された。西尾市立岩瀬文庫のガイドブック(ブックレット)であるが、サブタイトルにある通り、様々な要因により揺れ動く現在の図書館の問題を、私設図書館として出発した岩瀬弥助創設の岩瀬文庫の歩みから考えてみようという趣旨を含んでいる […]

  • 『日本古書通信』の創刊 【紙魚の昔がたり5】

    (八木) 今だから言うんですが、実は日本古書通信社は、始めは反町さんと私と二人の協同出資でした。資金面でも応援をしてもらったわけです。私が六五〇円出し、反町さんから三五〇円出していただいて、一〇〇〇円の資本で始めたのです。通信の送り先として、全国の組合加入の古本屋の名簿と、沼津の古典社から出ていた古 […]

  • オンラインストレージ・サービスの話 【文学・歴史資料のデジタル加工入門6】 (木越 治)

    ●オンラインストレージ・サービス利用体験 オンラインストレージサービス(クラウドストレージの名称もあるが、いまはこの名称で統一する)のことは、この連載でも何回か触れているが、近年とみに発達のいちじるしい分野である。また、自宅や職場以外でもwi-fiに容易にアクセスできるようになってきているので、使い […]

  • 宮沢賢治 菊の俳句短冊【日本古書通信 編集長だより11】

    30年近くも前の、昭和63年明治古典会七夕市に、啄木の短冊「東海の小島の磯の白砂にわれ泣きぬれて蟹とたはむる」が出品され、真贋をめぐりテレビのニュースにもなったことがある。この件については、故八木福次郎が「啄木の短冊をめぐって」と題し詳しく書いている(『古本便利帖』収録)。その記事によれば、啄木の間 […]

  • 「大阪古本通信」を譲り受ける 【紙魚の昔がたり4】

    (八木) 昭和七年頃から、大阪にプリント刷の『大阪古本通信』という相場ニュースの小誌が出来まして、そこで東京のニュースが欲しいという話で、これも反町さんのご紹介で、君、送ってやったらどうかということで送りました。他にも二、三人に頼んであったようですが、私が最も多かったでしょう。 (反町) 富樫栄治と […]

  • 事典以後へ開ける「知」の世界の可能性ー刺激的な論考、四六の作品データ、資料篇ー(東洋大学 和田博文)

    事典という言葉に無機的な印象を抱く人は多いだろう。しかし事典制作の現場に立ち会うと、その先に未知の何かが生まれてくるという予感を抱くことがある。事典は単一の方法で編まれていない。どのような事項や事柄を、どのように組織するのかによって、事典という通路の先に開けてくる、「知」の世界の可能性は異なっている […]

  • 色校正裏話【高精細カラー版の製作現場2】

    今回のテーマは、製版と印刷の工程に関わる「色校正」のお話です。   藍と紫の打曇紙 新天理図書館善本叢書第3期『源氏物語 池田本』の原本(鎌倉末写)には、各冊毎に藍と紫の打曇紙の表紙がつけられており、室町期の後補表紙とみられています。今回、上記第3回配本分の色校正の一例として、その藍の色味 […]

  • MS-DOSでできること・その3「削除系コマンドの使用法とバックアップ対策について」 【文学・歴史資料のデジタル加工入門5】 (木越 治)

    ●削除系コマンドについて MS-DOS の削除系のコマンドは、「del」と「rd」である。「del」はファイルの削除、「rd」はフォルダを削除するときに用いる。 まず、「del」コマンドで、ワイルドカードを利用した例を示す。 del *.txt (拡張子txt のファイルをすべて削除) del *. […]

  • 戦後版『女性改造』の休刊について【日本古書通信 編集長だより10】

    既報の通り「日本古書通信」11月、12月号で「作家と女性雑誌」を特集する。 取り上げる雑誌と執筆者は以下の予定である。 11月号 『婦人公論』と室生犀星(九里順子) 『婦女界』と菊池寛(掛野剛史) 『婦人戦旗』・『働く婦人』と中野鈴子(大﨑哲人) 『婦人之友』と徳田秋聲(薮田由梨) 12月号 『新女 […]

  • 『近代歌舞伎年表』と国立劇場開場50周年(玉川大学 法月敏彦)

    はしがき 先日、2016年9月28日、独立行政法人日本芸術文化振興会国立劇場(以下、国立劇場)では、皇太子殿下同妃殿下のご来臨を賜り、盛大に「国立劇場開場50周年記念式典」が挙行された。 国立劇場は、1956年の文化財保護委員会(文化庁の前身)による設立基本方針の答申を経て64年8月に起工。66年7 […]

  • 元禄大地震【古記録拾い読み2】

    前回に続き、今回も地震の記事を…… 元禄16年(1703)11月23日未明、関東地方を襲った「元禄大地震」の記事を紹介する。その震源は、相模トラフの房総半島南端にあたる千葉県の野島崎で、安房(千葉県南部)や相模(神奈川県)の最大震度は、7と推定されている。大正12年(1923)に起きた、いわゆる「関 […]

  • 影印出版の舞台裏へようこそ 【高精細カラー版の製作現場1】

    八木書店の高精細カラー版出版物が作られる過程を、「尊経閣善本影印集成」の製作現場を例として見学ツアー形式でご紹介いたします! 1)こだわりの原本撮影 影印版は写真原稿が命! 原稿となる写真が影印出版に適したものでないと、高精細カラー版は実現できません。では、影印出版に適した写真原稿とは? カメラの精 […]