コラム

本コラム欄では、八木書店の出版物に関わる紹介文や、『日本古書通信』編集長の日記、会社の歴史などを掲載いたします。ぜひご覧ください。

  • twitter
  • facebook
  • 刃傷柳の間の廊下【古記録拾い読み5】

    元禄14年(1701)3月14日、江戸城松之大廊下で、赤穂藩主浅野内匠頭長矩(ながのり)が、高家吉良上野介義央(よしひさ/よしなか)に切りつける事件を起こします。いわゆる「松の廊下事件」です。浅野は、即刻切腹となり、被害者である吉良はおとがめなしとされました。その後、幕府の裁定を不服とし、大石良雄を […]

  • 特殊製本を手がける職人技【高精細カラー版の製作現場3】

    今回は、製本工程に関わる職人さんに取材し、その技に迫ります。 巻子装を体感する大判・横本 日本に伝えられた古典籍・古文書を写真撮影した影印版。「原本の様相を精確に伝える」ために、できるだけ原寸に近づけ、可読性が向上するように、大きな判型を採用しています。 原本が巻子装のとき、多くは横本を採用します。 […]

  • あの作家は●月生まれだった <3月編>

    今月ご紹介する作家は樋口一葉、水上勉、海音寺潮五郎の3名です。         樋口一葉(ひぐち・いちよう) 明治5年3月25日(1872)生-明治29年11月23日(1896)没 小説家、歌人。東京都生。本名なつ。和歌と古典教養を中島歌子の萩の舎で、近代的な […]

  • awkの使い方2ーcsvファイルからの展開【文学・歴史資料のデジタル加工入門9】 (木越 治)

    ●研究会の会費納入案内 前回の復習をかねて、awkを使ってExcelで作成したデータをいろいろに変形していくやり方を試してみよう。 以下に掲げるのは、私が事務局を担当している研究同人誌の会費納入に関するExcelデータである。(もちろん名前は変えてあるし、分量もこの数倍ある。)   これを […]

  • 実益雑誌『力之日本』―甲賀三郎「毒殺の話」と「警視庁特高課長毛利基氏」【日本古書通信 編集長だより14】

     古書市場で二束の雑誌を落札した。その中に大正末から昭和12年にかけて出された経済雑誌が含まれていた。経済雑誌というよりは実業、金儲け雑誌という方が適切である。一つは後に明治大学商学部教授となる井関十二郎が主幹・社長を務めていた『実業界』(明治43年創刊)。これは宣伝や広告などの専門誌で、この分野で […]

  • 高精細カラー版からわかること (石塚晴通・国語学)

    ●魅力的なラインナップ 貴重書を質量共に保持していることで著名な天理図書館の優品を、白黒影印ながら微細な点まで見えるようにしてそれぞれの分野の学に多大に貢献して来た天理善本叢書が、今また其の内の雄品を選び高精細カラー版の新天理善本叢書として新たな学術資料を提供している。第二期古辞書に限っても、国宝観 […]

  • オールカラーの『源氏物語』―尾州家河内本と池田本―(宮川葉子・日本古典文学)

    ●尾州家河内本の輪読会 6年かかって全巻読了、近々竟宴を計画している。『尾州家河内本 源氏物語』(八木書店・2010年12月から、隔月、2013年12月まで配本。全10巻。オールカラーの影印複製)をテキストにしてのそれであった。 2010年12月、私は「河内本源氏物語を読む会」というささやかな同好会 […]

  • 組合が古書相場公開禁止 【紙魚の昔がたり7】

    (八木) 反町さんとか、文求堂さん、その他大勢の方が大変心配して下さって、いろいろ尽力応援して下さった。地方の同業からずいぶん沢山手紙や電話で激励して頂いたんですが、結局組合は、総会にもかけずに、決議一本で、公開を禁ずという断を下しちゃった。仕方ないから、東京の相場欄の部分は、相場だけを白紙にした号 […]

  • 安永2年(1773)加賀藩前田家江戸屋敷の歌舞伎番付【古記録拾い読み4】

    かぶき者(傾奇者、歌舞伎者)とは、戦国時代末期から江戸時代初期…特に慶長年間から寛永年間(1596~1643)にかけて、江戸や京都などで流行した…異風を好み、派手な身なりをして、常識を逸脱した行動に走る者たちのことをいいます。当時、異形・異様な風体が「かぶきたるさま」として流行したようです。加賀百万 […]

  • awkの使い方【文学・歴史資料のデジタル加工入門8】 (木越 治)

    前回の日記ファイルを作成する作業では、エクセルにGoogle Calendarのデータを取りこみ(この作業はオンラインサービスを利用)、そのあと、エディターを使ってバッチファイルを作成して、日記ファイルを作り上げるという手順を踏んだ。 今回は、カレンダーのデータから日記ファイルを作る段階で、awkを […]

  • 橋本健吉(北園克衛)大正11~12年の詩3編【日本古書通信 編集長だより13】

    昨年の日本古書通信4月号に「編集長古本雑記4 大正12年8月発表の北園克衛の詩」というコラムを掲載した。2005年1月号にも、大正13年の「文章倶楽部」や大正14年の「世界詩人」に橋本健吉名で発表した詩作品を紹介したが、それに先立つ大正12年8月号「鹿火屋」掲載の「死」という作品を紹介したものだ。関 […]

  • 茶聖・千利休の妻女を蛇責めする石田三成【古記録拾い読み3】

    蛇責めの刑は、古代中国の暴君として知られる殷の紂王が考案した残酷な刑の一つで、樽の中に罪人と一緒に多数の蛇を入れて蓋をするという刑です。この樽に酒を入れると、蛇はさらに暴れるという残忍なもののようです。 江戸中期に著された『絵本太閤記』には、「千利休の妻女が石田三成によって蛇責めの刑に処せられた」と […]

  • 明治大学入学、有力教授達を識る 【紙魚の昔がたり6】

    (郡田純一) 第一号は何年ですか。 (八木) 昭和九年ですね。一月二十五日号です。滑り出しよくやっているうちに、私自身商業学校しか出てないもんですから、編集や執筆に力が足りない。そこで明治大学の新聞学部に入りました。新聞学部は大学の卒業生じゃないと入れない学部なんです。実は佐々木さんといって反町さん […]

  • パソコンで日記を書くために【文学・歴史資料のデジタル加工入門7】 (木越 治)

    ●日記について かなり長い間、日記を書いてきた。 小学校の時には絵日記などを書いていたはずだが、絵が苦手だったせいかあまり記憶にない。 もし残っていたらよい記念になるだろうと思うのは、中学一年生の夏休みと冬休みに書いた日記である。クラス担任の理科の先生が出した宿題に「日記を書くこと」があり(たぶん義 […]

  • 俳句雑誌に見る明治~昭和初期地方文化の豊かさ【日本古書通信 編集長だより12】

    先日、『三河に岩瀬文庫あり―図書館の原点を考える』(塩村耕編・風媒社)が刊行された。西尾市立岩瀬文庫のガイドブック(ブックレット)であるが、サブタイトルにある通り、様々な要因により揺れ動く現在の図書館の問題を、私設図書館として出発した岩瀬弥助創設の岩瀬文庫の歩みから考えてみようという趣旨を含んでいる […]