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古書通信
2016/03/21
俳句誌「京鹿子」同人中西其十と珍企画「俳句雑誌会社見立」【日本古書通信 編集長だより3】
俳句の世界にも、若くして亡くなり埋もれたままの優れた人も多いはずである。資料を発掘して少しでも紹介出来ないものかと考えているが、その才能を見抜くことも、資料を探すことも難しい。 戦前の新興俳句弾圧を象徴する昭和15年の京大俳句事件で起訴された平畑静塔の第一句集『月下の俘虜』(昭和30、酩酊社)に、山 […]
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古書通信
2016/02/18
渡辺水巴の「曲水文庫」「曲水叢書」について 【日本古書通信 編集長だより2】
「日本古書通信」2、3月号で大屋幸世氏が取りあげている『新俳句選』の編者・渡辺水巴(明治15年~昭和21年)は、その作品を読むと今の日本人が失ってしまった美質を備えた大変に素晴らしい俳人だと思う。 代表句といわれているものに次のような作品がある。 てのひらに落花とまらぬ月夜かな かたまつて薄 […]
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古書通信
2016/01/27
丸善・雄松堂統合記念フォーラム「大学図書館の現実的な未来像」【日本古書通信 編集長だより1】
去る10月27日、洋古書店雄松堂書店の新田満夫氏が82歳で亡くなられた。先代創業の古書店を世界を相手とする洋古書専門店に育て、また内外資料の複製やデジタル化などの出版事業も旺盛に展開されたヴァイタリティ―溢れた懸命の生涯であった。ただ、書物をめぐる環境の変化と将来を見据えて雄松堂と丸善との統合も取り […]