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柳澤吉保を知る
2023/01/10
柳澤吉保を知る 第14回: 六義園(二)―桂昌院の楽しんだプレ六義園―(宮川葉子)
はじめに 前田綱紀の上地(あげち、幕府没収地)拝領から丸8年。 元禄15年(1702)7月5日、吉保設計の駒込の別墅(べっしょ)の庭園は完成した。 和歌の浦を写し取り、筑山や泉水をふんだんに配置、野趣あふれるそれであった。 これを正式に六義園と呼ぶのは3箇月半後の10月21日。 この日、当地に赴いた […]
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柳澤吉保を知る
2022/09/26
柳澤吉保を知る 第13回: 六義園(一)―初期六義園の誕生まで―(宮川葉子)
はじめに 六義園は、文京区本駒込所在、国の特別名勝にも指定された都立公園である。 春には枝垂れ桜のライトアップが喧伝され、それを目指す来園者であふれる。 園の原型は、元禄15年(1702)10月21日、柳澤吉保の下屋敷(多く駒込の別墅〈べっしょ〉と呼ばれる)付属の、池泉回遊式庭園(池と周囲の園路を軸 […]
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柳澤吉保を知る
2022/07/1
柳澤吉保を知る 第12回: 吉保の側室達―(三)4人の側室とその子女達(付)養女達―(宮川葉子)(その3)
(承前) 第2部:養女達 吉保の養女を「門葉譜」に随い年齢順に並べると、土佐子、永子、悦子、幾子となる。 (一)土佐子 土佐子は折井正利女。黒田丹治直重室。宝暦8年(1758)11月25日卒。享年79歳。 武蔵国高麗郡加治郷(現在の飯能)武陽山能仁時に葬られた。 彼女は、吉保亡き後の柳 […]
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柳澤吉保を知る
2022/06/21
柳澤吉保を知る 第12回: 吉保の側室達―(三)4人の側室とその子女達(付)養女達―(宮川葉子)(その2)
(承前) (七)柳子腹の保経 宝永7年6月22日、上月柳子は男児を生んだ(「福寿堂年録」。『新訂寛政重修諸家譜』〈第3、262頁〉は宝永3年誕生とする)。 七夜の6月27日、吉保は頼母(よりも)と命名した。 吉保は前年6月18日に六義園に隠遁しているから、頼母は六義園での誕生である。 正徳元年(17 […]
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柳澤吉保を知る
2022/06/8
柳澤吉保を知る 第12回: 吉保の側室達―(三)4人の側室とその子女達(付)養女達―(宮川葉子)(その1)
はじめに コラム第5回~第7回で、吉保側室飯塚染子と正親町町子を見た。 第8回~第11回は、吉保の武田信玄への思いを133回忌執行に探り、吉保の寿影3本を中心に、甲斐源氏末裔としての吉保・吉里父子が故郷に飾った錦を追った。 今回は、第7回までで沙汰止みの吉保側室に戻り、染子・町子以外の4側室とその子 […]
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柳澤吉保を知る
2022/04/26
柳澤吉保を知る 第11回: 柳澤家と甲斐国―3本の寿影(その三)永慶寺本―(宮川葉子)
はじめに 柳澤吉保を知る第10回では、韮崎市常光寺が所蔵する吉保寿影を見た。元禄15年(1702)に狩野常信に描かせた3寿影のうちの1本である。 今回は大和郡山市永慶寺に奉納された1本を辿るが、少々複雑な事情が絡むため、稿が長びき、コラムの概念を逸脱するのをお断りしておきたい。 永慶寺本は『楽只堂年 […]
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柳澤吉保を知る
2022/03/10
柳澤吉保を知る 第10回: 柳澤家と甲斐国―3本の寿影(その二)常光寺本―(宮川葉子)
はじめに 柳澤吉保を知る第9回では、甲府市一蓮寺本吉保寿影を辿った。ここに言う寿影とは、吉保が元禄15年(1702)年に狩野常信に描かせ、翌16年8月26日に画賛を書き入れた3本の生前画像のことである(『楽只堂年録』第4、139頁)。 3本は各々、一蓮寺(甲府市)・常光寺(韮崎市)・永慶寺(大和郡山 […]
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柳澤吉保を知る
2022/02/3
柳澤吉保を知る 第9回:柳澤家と甲斐国 ―3本の寿影(その一)一蓮寺本―(宮川葉子)
はじめに 柳澤吉保を知るの第8回では、吉保主催の武田信玄133遠忌を中心に、吉保の信玄への思いを辿った。信玄生誕500年記念として甲州市の恵林寺で開催された講演会(2021年12月8日)の活字化である。 本稿はその拾遺にあたる。甲府市の一蓮寺に奉納された吉保寿影を手掛かりに、吉保の甲斐国での立ち位置 […]
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柳澤吉保を知る
2021/12/15
柳澤吉保を知る 第8回:吉保の武田信玄への思い―吉保執行信玄133回忌を中心に―(宮川葉子)
はじめに 柳澤吉保を知るの第7回では、吉保側室正親町町子を、公家文化を柳澤家にもたらした人物として探った。 今回は、残る4人の側室と子息・子女を扱う予定であったが、変更し、吉保執行の武田信玄133回忌を中心に、柳澤吉保・吉里の甲斐国経営を見ておく。 本年は信玄生誕500年。様々なイベントが開かれる中 […]
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柳澤吉保を知る
2021/11/10
柳澤吉保を知る 第7回:吉保の側室達―(二)正親町町子―その2―(宮川葉子)
柳澤吉保を知るの第6回では、町子の実父は正親町公通、実母は水無瀬氏信女で大奥総取締に至った右衛門佐の局であることを検証した。当該第7回では、町子が吉保にもたらした堂上文化と2男児について見て行く。 吉保と北村季吟と古今伝受 ここで町子自身からはいささか遠ざかるが、町子を語るに避けて通れない古今伝受に […]