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文学・歴史資料のデジタル加工入門

フリーウェアの話と前回の別解 【文学・歴史資料のデジタル加工入門2】(木越 治)

【BOX選択からExcelに直接貼り付け】

が、これよりもっと簡単なのが、Excelに直接貼り付ける方法である。BOX選択コピーで取り出した一桁の数字部分を、Excelの新規ファイルの第一フィールドに直接貼り付ける方法である。

下記は、数字部分を貼り付けた画面である。

image009

このあと、名前部分も同様にBOXコピーして貼り付けると

image011

となる。このあと同じことを数字二桁の部分についてもくりかえすわけである。

データ数があまり多くなく、フィールド数も少ないときは、こういう方法でやる方がてっとり早い。ただし、フィールド数が多くなり、データに何桁もの数字が含まれていたりすると、やはり前回説明した方法でやる方が確実である。

この種の作業に関して心得ておくべきは、前回の方法がスマートで、今回の別解はダサい、ということでは決してない。我々はプログラマーではないのだから、結果が同じならば、自分の理解できる方法でやるのがいちばん確実である。

ただ、こういうふうに一つの作業に対して、一つの方法だけでなく、いろいろな方法を知っておくことは、コンピュータに限らず、人生のすべての局面においてとても大切なことであると私は思っている。

 


 

顔写真・木越治アップロード用木越治(きごしおさむ)

1948年生まれ
1971年 金沢大学文学部国文学科卒業
1975年 東京大学大学院博士後期課程退学。
博士(文学)

金沢大学名誉教授、元上智大学教授

 

 

 

〔主な著作〕
『秋成論』(ペリカン社、1995年)
『秋成文学の生成』(共編、森話社、2008年)
『上田秋成研究事典』(共著、笠間書院、2016年)

『米国議会図書館蔵 日本古典籍目録』(共編、八木書店、2003年)
『講談と評弾―伝統話芸の比較研究―』(八木書店、2010年)