• twitter
  • facebook
文学・歴史資料のデジタル加工入門

MS-DOSでできること・その2「拡張子・ワイルドカードとバッチファイルについて」 【文学・歴史資料のデジタル加工入門4】 (木越 治)

●ファイル操作のためのコマンド

ファイル操作で一番多い作業は、コピー・移動・削除、それと名前の変更だろう。
MS-DOS でこれにあたるコマンドは、

コピー copy または xcopy

移動  move

削除  del  (deleteの略)

名前の変更  ren (renameの略)

この他に、フォルダー作成と消去のためのふたつのコマンド

フォルダー作成  md (make directoryの頭文字)

フォルダー消去  rd (remove directoryの頭文字)

を知っていれば、 MS-DOS で我々が使う主たるコマンドは尽くされているといっていい。
これらを使うときは、いくつかのオプションを覚えておくとさらに便利になるが、それよりもまず知っておくべきなのは、「拡張子」の概念と「ワイルドカード」のことである。このふたつを知るだけで MS-DOS でのファイル操作は飛躍的に容易になるし、 Windows でのファイル名の付け方において注意すべき点もわかってくる。だから、この項目は、ぜひともしっかり理解しておいてほしい。

 

●拡張子について

拡張子については、この連載でもときどき触れてきたから、知っている人も多いはずだが、MS-DOSも Windows も、ファイルの種類をこれで区別している。エクスプロ-ラーでファイルを表示させたとき、ファイル名のうしろの半角ピリオド以下の3文字ないし4文字のアルファベット部分が拡張子である。もし、表示されないという人がいたら、表示 → オプション( Windows10の場合)を開き、「登録されている拡張子は表示しない」にチェックが入っていないかどうか確認してほしい*

*ついでに、「隠しファイルは表示しない」などのチェックをはずしておいたほうがいい。実際に操作することはないにしても、どんなファイルがあるのかは見えた方がいいからである。

こうしておくと、word ファイルならば、「doc」ないし「docx」、 Excelならば、「xls」ないし「xlsx」、一太郎ならば、「jtd」という拡張子になっているのがわかるはずである。また、ツール類の入っているフォルダーには、「exe」「com」「dll」といった拡張子のファイルがたくさんあるのがわかるだろう。これらは、すべてプログラムを実行するのに必要なファイルである。