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日本古書通信

「日本古書通信」8月号(87巻8号)8月15日発売

新連載

宮城県・ゆずりは書房 古本屋でつなぐ東北(みちのく)1 石巻にあった古本屋「三十五反」を追って

主要記事

竹居明男 京阪書房さんと私―廃業を惜しんで
古本あい古屋 古賀晋 京都「旧派」の野分
川島幸希 近代作家の資料7 夏目漱石の書簡
浅岡邦雄 戦時期の用紙割当をめぐって
高木庄治 札幌・一古書店主の歩み 弘南堂書店高木庄治氏聞き書き(十三)移転
真田幸治 小村雪岱の装幀原画3 私家版合同句集『つちくれ』
古川富章 種田山頭火文献考(9)―山頭火肉筆回覧五句集新資料紹介(後編)―
三昧堂  松本青志と川口さゞれ
竹原千春 古本的往復書簡4 細川洋希さまへ 装丁の魅力
小山力也 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」その十一《翻訳文語体探偵小説》『ファントマ』
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集35―ささやき竹―
岡崎武志 昨日も今日も古本さんぽ142 青森「らせん堂」「古書思い出の歴史」
八木書店古書部 近代日本文人の葉書25
出久根達郎 本卦還りの本と卦184 ゴルゴ13

その他

 「京阪書房さんと私-廃業を惜しんで」(竹居明男)より

去る六月六日に、京都・河原町三条の繁華街に店を構える京阪書房さんから、六月二〇日をもって廃業する旨の葉書が届いた。店主御高齢による決断ということたが、時代の趨勢もあるのだろう。近年、薄々感じていた「来るべきものが遂に来た」というのが率直な感想である。

京阪書房さんは、昭和三(一九二八)年または四年に現当主阪倉三郎さんの祖父庄三郎さんの創業。八木書店創業者の八木敏夫氏とも深い縁があり、谷崎潤一郎、池波正太郎ら多くの著名人が訪れた老舗である。店名は近くの京阪電車のターミナル(出町柳駅への延長は平成元年)とは関係なく、京都「阪倉書房」に由来するそうだ。

私は、父の影響もあって小学生の頃から夜店や縁日で古本を捜し、中・高生の頃には古書店にも出入りするようになったが、昭和四四(一九六九)年に大学に進学し、「日本文化史」を専攻するようになってから本格的な古書漁りが始まった。

いわゆる即売会が、京都では駅前の丸物百貨店(のち近鉄百貨店)ぐらいしか無かった当時は、今出川通・丸太町通・河原町通・寺町通などに散在する古書店は恰好の「猟場」で、それぞれ特色ある店構えであったが、中でも京阪書房さんは群を抜いていた。

【お知らせ】

本誌は昨年3月号で通巻1100号を迎えました。それを記念して、八木書店古書部が30年間に亘って蒐集してきた、近代文人の葉書1700名1700枚を全て画像付きの販売目録を兼ねた記事として、2020年8月号より3年間に亘り掲載していくことになりました。講談社『日本近代文学大事典』人名索引に掲載された文人を五十音順に掲載していきます。

ネットでの公開販売はなく、本誌定期購読者のみへの販売となります。

連載を保存することで、近代文人筆跡の参考文献となります。この機会に定期購読の契約をお勧めいたします。


8月号 8月15日発売 定価750円(送料79円)※ご注文はメールまたは電話、FAXで。

株式会社日本古書通信社
千代田区神田小川町3-8駿河台ヤギビル5F
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