「日本古書通信」7月号(89巻7号)7月12日発売
主要目次
新連載 店舗のある古本屋一覧1
川島幸希 「署名本の世界」みたび13 川端康成『浅草紅団』古賀春江宛
塩村 耕 名古屋の古本商、海野小次郎と岩瀬弥助
金子一夫 一寸随想2 川端龍子小学校時代の図画作品
真田幸治 小村雪岱舞台装置目録3
竹居明男 林達夫の逸文―架蔵の内容見本2点より
安藤武彦 『時慶記』と八条宮に徳元・茂庵
沖田信悦 一草堂・宮田四郎の外地セドリ日誌(6)
小野純一 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」34《最後の一冊は『恐怖王』》
新見正彰 史学界に「数え年明示」を望む
高木浩明 古活字探偵事件帖19『沙石集』十二行古活字本は要法寺版か
田坂憲二 吉井勇の読書生活19―泉鏡花を読む
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集58 浄瑠璃物語
小林信行 平田禿木をめぐる人々―鶴田久作(3)
三昧堂 鎌倉鶴丘と柏原鷹一郎―埋もれた早世俳人(下)柏原鷹一郎俳句抄
小田光雄 古本屋散策268 『アサヒグラフ』と「古代史発掘」シリーズ
その他
古本屋散策268『アサヒグラフ』と「古代史発掘」シリーズ(小田光雄)より
『アサヒグラフ』は1978年から「古代史発掘」シリーズを刊行していて、その四集目に当たる『日本の発掘1991~1995』(「新遺跡カタログ」Vol.4)が手元にある。
集めているわけではないけれど、こうした発掘のビジュアル資料を見つけると、つい購入してしまう。これもその一冊で、その理由のひとつとして、90年代以降、印刷技術の進化によって、明らかに写真や図版が鮮明になったことが挙げられる。そのために全国の遺跡発掘と出土品の数々が身近に感じられ、古代史が時空を超え、そこに現前しているような気にもさせられる。
これは私が幼児にして母を失ったことに関連するのかもしれないのだが、子どもの頃から自分はどこから来たのかと考えたりしていたのである。そして中学生になって、白土三平の『忍者武芸帳』を読み、主人公の影丸が今際のシーンで、「われは遠くからきた。そして、遠くまで行くのだ……」ともらす言葉に出会った。
編集部
小田光雄氏は去る6月8日72歳で亡くなられました。
本誌連載の原稿は11月号まで届いていますので、連載は続きます。
ここにご冥福を祈らせていただきます。
7月号 7月12日発売 定価850円(送料79円) ※ご注文はメールまたは電話、FAXで。
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