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日本古書通信

「日本古書通信」2022年4月号(4月14日発売)

主要記事

特集
高木庄治 札幌・一古書店主の歩み 弘南堂書店高木庄治氏聞き書き(九)独立開店
八木書店古書部 近代日本文人の葉書21

本と人
田坂憲二 吉井勇の自筆歌集1 吉井勇と臼井書房
川島幸希 近代作家の資料5 石川善助の詩
安藤武彦 海を渡りし斎藤徳元の手紙
川口敦子 キリシタン資料を訪ねて1 ポルトガル国立図書館
三坂 剛 福永武彦本自筆識語・署名本蒐集について3
小野純一 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」その七 ≪魅惑?の「醗酵人間」≫
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集(31) 物くさ太郎
岡崎武志 昨日も今日も古本さんぽ138 栃木「東武百貨店古本市」
森  登 銅・石版画万華鏡175  福島中佐単騎横断
出久根達郎 本卦還りの本と卦180 雨情的川柳

その他

 吉井勇の自筆歌集1より(田坂憲二)

臼井喜之介の臼井書房は、吉井勇の著書を多く刊行しているが、他の出版社では恐らく実現が不可能であったであろうものに、肉筆で歌を記した自筆歌集がある。

それは『祇園抄』『旅情抄』『清閑抄』の三部作で、吉井勇がそれぞれの主題に則して自身の代表歌を自選したもので、書名を聞いただけで、心躍るものである。もちろん今日の古書展や古書市でも大変人気の高いものである。個々の古書店に目を転じても、浪速書林、森井書店、山田書店、玉英堂書店、えびな書店、けやき書店、日本書房等々、錚々たる古書店の目録を飾ってきた。この三部作は印刷されたものではなく、すべて吉井勇が直接筆を取って書き下ろしたものである。いわば揮毫をしたものであるから、幅や短冊に近いものであるとも言える。一方で冊子の形を取っていて一定数作製されているから、書物であるとも言える。

【お知らせ】

本誌は昨年3月号で通巻1100号を迎えました。それを記念して、八木書店古書部が30年間に亘って蒐集してきた、近代文人の葉書1700名1700枚を全て画像付きの販売目録を兼ねた記事として、2020年8月号より3年間に亘り掲載していくことになりました。講談社『日本近代文学大事典』人名索引に掲載された文人を五十音順に掲載していきます。

ネットでの公開販売はなく、本誌定期購読者のみへの販売となります。

連載を保存することで、近代文人筆跡の参考文献となります。この機会に定期購読の契約をお勧めいたします。


4月号 4月14日発売 定価750円(送料79円)※ご注文はメールまたは電話、FAXで。

株式会社日本古書通信社
千代田区神田小川町3-8駿河台ヤギビル5F
TEL03-3292-0508
FAX03-3292-0285
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