• twitter
  • facebook
出版部

岸本恵実・白井純編『キリシタン語学入門』

岸本恵実・白井純編『キリシタン語学入門』ができあがりました。

キリシタン時代の文語・口語を知る教科書、誕生!
理論編で基礎知識を習得し、実践編で文献を読み進め、豊富な図版・付録・コラム・用語説明で理解を深める、豊潤な言語学入門

21頁の試し読みはこちらから
https://catalogue.books-yagi.co.jp/files/pdf/d9784840622455.pdf

詳細内容見本はこちらから
https://catalogue.books-yagi.co.jp/files/pdf/c9784840622455.pdf

【内容説明】

①キリシタン語学の入門ガイド
16・17世紀、信長・秀吉・家康の生きた時代、カトリックの日本宣教のために作成されたキリシタン文献。日本語の歴史を明らかにするこのキリシタン文献の最新研究をふまえて、平易に解説。研究・教育でキリシタン語学に関心のある人々が座右に備えるべき入門ガイド誕生。研究上の手引きとしてだけでなく、大学生・大学院生に指導する際の手引きとしても有用。

②国際的・学際的な研究をふまえた最新解説
宣教師たちの使用言語であるポルトガル語・スペイン語とラテン語、および日本以外の宣教地域の言語を視野に入れた、Missionary Linguistics(宣教に伴う言語学)の資料として、国際的・学際的な研究がすすむキリシタン文献。その豊潤なエッセンスを、13名の執筆者が最新研究をふまえ、平易に解説する。

③理論編で基礎知識を身につけ、実践編で文献を読み進める
概説と最新の研究成果を紹介した理論編と、個々の文献の扱い方を学ぶ実践編の2部構成。相互に参照しながら実際に文献を読み進めることで、大学生・大学院生が研究テーマを見出し、レポートや論文の執筆につなげられるように構成。キリシタン文献の実例を挙げ、実際に読みすすめる。

④充実の付録・コラムと豊富な図版
カラー口絵など、多数の図版を収録。くわえてキリシタン語学に関わる重要な用語に語句解説を加える。多分野にわたるコラムや、手もとに置いて役に立つ付録も充実。

 

【目次】

カラー口絵
本書を使われるかたがたへ【岸本恵実・白井 純】

理 論 編
1.キリシタン文献とその歴史【岸本恵実】
2.研究史【白井 純】
3.キリシタン時代の文法書【黒川茉莉・豊島正之】
〔コラム〕実務家としてのロドリゲス【岡美穂子】
4.印刷技術【白井 純】
5.日本語学の枠組みを超えて【岸本恵実】
〔コラム〕東西コスモロジーの出会いとキリシタン文献【平岡隆二】

実 践 編
6.キリシタン語学書を知る
6. 1.日葡辞書―日本語・ポルトガル語の対訳辞書―【中野 遙】
6. 2.落葉集―定訓に基づく漢字表記の整理―【白井 純】
6. 3.日本大文典・日本小文典―通事ロドリゲスの文法書―【豊島正之】
6. 4.羅葡日辞書―ラテン語・ポルトガル語・日本語の対訳辞書―【岸本恵実】
6. 5.天草版ラテン文典―イエズス会標準ラテン文法の日本語対応版―【黒川茉莉】
6. 6.ドミニコ会 コリャード文典―イエズス会とは異なる視点から編まれた文法書―【岩澤 克】
〔コラム〕イエズス会とドミニコ会―ふたつのローマ字表記体系の差異が示すもの―【山田昇平】
7. キリシタン文学書・宗教書を知る
7. 1.日本語ローマ字本(口語)とCHJの使い方 天草版平家物語―口語訳された『平家物語』―【川口敦子】
7. 2.日本語ローマ字本(文語) サントスの御作業―写本と活字本の比較からみえるもの―【白井 純】
〔コラム〕キリシタン文献・ローマ字本の分かち書きについて【千葉軒士】
7. 3.日本語国字本(1) どちりなきりしたん―日本で4回出版されたカトリック教義の基本書―【白井 純】
7. 4.日本語国字本(2) ぎやどぺかどる―“退悪修善の道理”を説くキリスト教修徳書―【折井善果】
7. 5.写本 バレト写本―日本語訳された福音書・聖人伝など―【川口敦子】
〔コラム〕キリシタン語学研究の今後【丸山 徹】
8.キリシタン版を読んでみる【白井 純・岸本恵実】

付  録
キリシタン文献へのアクセス方法【岸本恵実・白井 純】
参考文献【岸本恵実・白井 純】
ポルトガル語・スペイン語・ラテン語の調べ方【豊島正之・折井善果】
仮名・ローマ字綴り対照表【千葉軒士・山田昇平】
仮名字体一覧【白井 純】
索  引
用語説明【白井 純】
執筆者紹介


キリシタン語学入門(きりしたんごがくにゅうもん)
岸本恵実・白井純編

本体2,500円+税

初版発行:2022年3月25日
B5判・並製・カバー装・168頁+カラー口絵
ISBN 978-4-8406-2245-5 C1080