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メディア紹介

書評サイトALL REVIEWS掲載一覧(2021年6月現在)

これまでALL REVIEWSに掲載された記事をまとめました。

応仁・文明の乱ののち、経済的に困窮する朝廷と権力の凋落が著しい足利幕府とのせめぎあい!?

守光公もりみつこう2』史料纂集古記録編 【書き手】鶴崎裕雄
https://allreviews.jp/review/5519

公家と武家のはざまで交渉に苦労する武家伝奏広橋守光の日記を、32年の歳月をかけ、翻刻出版が完成!解題・詳細索引(人名・地名・件名)付き。

平家物語と中国語の発音―室町時代の禅僧が見聞きした中世人の肉声とは?

蔗軒日録しゃけんにちろく盲聾記もうろうき』尊経閣善本影印集成76 【書き手】川本 慎自
https://allreviews.jp/review/5500

いまから約500年前に書かれた室町時代の禅僧季弘の日記『蔗軒日録』。季弘は数多くの訪問者と出会い、その時の会話が日記『蔗軒日録』に残されている。禅僧の普段の生活では触れることのない目新しいものであったようで、季弘は詳細に日記に書き留めている。ではそれはどんな話だったのだろうか。

『楽只堂年録』完結をめぐって

らく堂年録どうねんろく9』史料纂集古記録編 【書き手】宮川葉子
https://allreviews.jp/review/5458

『楽只堂年録』は、柳沢吉保(1658~1714)の公用日記である。原本は、財団法人郡山城史跡・柳沢文庫保存会、略称「柳沢文庫」所蔵。楽只堂は吉保の号。彼は徳川5代将軍綱吉(生没1646~1709、在職1680~1709)の側用人として大老格に到った。時代劇では「名悪役」として描かれることの多い吉保はいかなる政治家だったか、その実態に迫る。

言霊のドラマ―秀吉はなぜ連歌師紹巴を寵遇したのか?

『連歌巻子本集2』新天理図書館善本叢書32 【書き手】尾崎千佳
https://allreviews.jp/review/5431

明智光秀・細川幽斎等の戦国武将と親交を結び、天下人秀吉に接近した連歌師紹巴。宿願成就の力が宿ると信じられた紹巴の連歌は、いわば戦国時代の言霊であった。秀吉政権下、公武・都鄙の有力者たちがこぞって紹巴の連歌に惹きつけられたのはなぜか。高精細フルカラーにより映し出される紹巴連歌の核心とドラマに迫る。

正倉院文書のハンコ

『日本古代の文書行政 正倉院文書の形成と復原』 【書き手】矢越葉子
https://allreviews.jp/review/5340

「ハンコ文化」と称されるほど印が広く一般に利用されるようになったのは江戸時代以降とされる。それでは、それ以前の社会ではどうであったのか。

芭蕉自筆の名品コレクション!「鯉屋物」とは何か?

『芭蕉集 自筆本・鯉屋物こいやもの』新天理図書館善本叢書34 【書き手】大橋正叔
https://allreviews.jp/review/5271

芭蕉の高弟で後援者でもあった杉山杉風の家に代々伝わった芭蕉関連資料は、杉山家の屋号から「鯉屋物」と称され、稀有な芭蕉真蹟(自筆資料)コレクションとなっている。その全貌を伝えるオールカラー版『芭蕉集 自筆本・鯉屋物』の解題を抜粋公開。

「寛政の改革」を断行した松平定信の晩年の日記

花月日記かげつにっき1』史料纂集古記録編 【書き手】岡嶌偉久子
https://allreviews.jp/review/5204

「寛政の改革」後、引退して白河藩下屋敷に隠棲して以降、17年間の長期にわたる詳細な記録。幕政を離れ、引退後の日々の日常が書かれたその日記には、数多くの和歌とともに家族や親族、友人たちが登場し、ところどころに定信の人物評伝などが散りばめられている。

古代から現代まで、1300年読み継がれた正史

『日本書紀の誕生―編纂と受容の歴史―』 【書き手】河内春人
https://allreviews.jp/review/5126

今からちょうど1300年前の720年、日本最初の正史として『日本書紀』本文30巻、系図1巻ができあがった。系図こそ散逸したが、本文30巻は書き写され、伝えられ、そして多くの人に読まれてきた。源氏物語の作者・紫式部も読者の一人である。現在も燦然と輝くこの正史はいかにつくられ、読み継がれたのか。その歴史をたどる。

後白河法皇が『梁塵秘抄』にまとめた「今様歌」。現代に甦った平安の王朝びとの心の歌声とは?

梁塵秘抄りょうじんひしょう詳解 神分じんぶん編』 【書き手】永池健二
https://allreviews.jp/review/5038

後白河法皇が自らまとめた『梁塵秘抄』。その「神分」編に収められる今様神歌全35首に歌われたのは、威厳ある大社に祀られる大神から、祟りなす悪神・呪詛神まで様々であった。跳梁する神々を崇め敬い、怖れ忌避した王朝びとの心の歌声について、書き下ろしで解説。

伊勢神宮の中世史料をめぐる状況

氏経卿神事記うじつねきょうしんじき』史料纂集古記録編 【書き手】比企貴之
https://allreviews.jp/review/4951

『史料纂集古記録編 氏経卿神事記』は、全2冊からなる、15世紀前半から末期にかけての伊勢神宮(内宮)の禰宜のひとりである荒木田(藤波)氏経という人物が記した古記録の翻刻である。
内宮の年中諸祭儀を執り行う日々の様子、そして殿舎の状況や宮域の様子など内宮の歴史的景観のほか、記述は「門前町」ともいうべき宇治の市井の風景や伊勢神宮周辺域一帯の政治的情勢にまでおよぶ。

希少なキリシタン版の辞書

『リオ・デ・ジャネイロ国立図書館蔵 日葡辞書にっぽじしょ 【書き手】白井純
https://allreviews.jp/review/4829

400年前の戦国時代の日本語を知る最重要資料『日葡辞書』。2018年、中南米大陸ブラジルで初めて発見された日本のキリシタン版辞書を、高精細・原寸カラー版で初公開。現地ブラジルでの調査に基づく詳細な解説とともにお届けします。

臭い漂う中世の内野と古池、この荒れ果てた地域には一体何があったのだろうか

『中世天皇家の作法と律令制の残像』 【書き手】久水俊和
https://allreviews.jp/review/4719

およそ600年前の室町時代、京都。その「常識」を覆し、荒廃する大内裏の官庁街であっても、国家的機能を十分に果たしていたことを明らかに。各種文献・考古学の成果を存分に反映した最新の研究書を、著者自らの書き下ろしで解説。