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日本古書通信

「日本古書通信」2020年8月号(8月13日発売)

主要目次

八木書店 近代日本文人葉書1
渡辺 滋 黒田甲子郎の人生1
中島義彦 月島・文雅堂の思い出
千森幹子 武井武雄の『ガリヴァー旅行記』図像2
片桐一男 洋学史研究会の解
真田幸治 小村雪岱の知られざる雑誌表紙絵22
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集11
小此木敏明 古書資料館の蔵書20
川口敦子 パスポートと入館証 準備よし!20
中嶋 廣 一身にして二生を経る 48
岡崎武志 昨日も今日も古本さんぽ118
鈴木 淳 北斎『東遊』に描かれた江戸の名所30 最終回
蓜島 亙 『露西亜評論』の時代37
森  登 銅・石版画万華鏡 156 今年の祇園祭
出久根達郎 本卦還りの本と卦 160 誤植
その他

 

黒田甲子郎の人生―新聞記者・政治家秘書・伝記作家などとして―(渡辺 滋)より

黒田甲子郎(きねお)について知っている人は、そう多くあるまい。近代史の専門家でも、多くの場合、寺内正毅の伝記『元帥寺内伯爵伝』(1920年)の著者であることを思い出す程度ではあるまいか。彼の履歴についても、同書により士官学校を放校された後、新聞社・満鉄などを経て、寺内の秘書となったという大筋が知られるのみである。
近年、寺内の蔵書の形成過程における黒田の役割を検討した研究も発表されたが(伊藤幸司編『桜圃寺内文庫の研究』)、「黒田甲子郎は…ほとんど無名の方ですね。…出身地がどこかもよく分からない方なのです」(伊藤幸司ほか編『寺内正毅と帝国日本』)とされる現状がある。そこで本稿では、私が見いだした関連史料から彼の人生を復元してみたい。

 

【お知らせ】

本誌は来年3月号で通巻1100号を迎えます。それを記念して、八木書店古書部が30年間に亘って蒐集してきた、近代文人の葉書1700名1700枚を全て画像付きの販売目録を兼ねた記事として、本年8月号より3年間に亘り掲載していくことになりました。講談社『日本近代文学大事典』人名索引に掲載された文人を五十音順に掲載していきます。
ネットでの公開販売はなく、本誌定期購読者のみへの販売となります。
連載を保存することで、近代文人筆跡の参考文献となります。この機会に定期購読の契約をお勧めいたします。


8月号 8月13日発売 定価750円(送料79円)※ご注文はメールまたは電話、FAXで。

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