• twitter
  • facebook
出版部

2019年12月刊行予定

【12月15日刊行予定】『近世演劇の享受と出版』

https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/2203

大橋正叔著
本体11,000円+税

新たな検証による従前説の訂正を迫る「浄瑠璃史における貞享二年」や近世文学・演劇についての文学史的な視座からの刺激的な論文を収録。
加えて稀覯な資料を翻刻にて紹介。

【目次】
第1部 浄瑠璃の享受
第2部 浄瑠璃本の出版
第3部 出版と読者
資料紹介


【12月24日刊行】新天理図書館善本叢書29 奈良絵本集 7

https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/511
天理大学附属天理図書館編
本体予価33,000円+税

伝本の稀な室町末期から江戸極初期までの逸品に加え、多彩な作品群の中から優品24点を精選し全8巻に収録!
高精細カラー版により、微細な色遣いが一目瞭然に!

[1]熊野の本地(室町末期写、二冊)
〔解題〕石川透
本地物の代表的作品で、熊野信仰説話の一つ。寺社の縁起譚でもある。天竺まかだ国の善財王の后の一人、五衰殿の女御が懐妊するが、嫉妬したほかの后達は配下に命じて五衰殿を殺させる。女御の死の直前に生まれた王子は、山の獣や僧に育てられ、やがて王と再会する。全ての経緯を知った王は后達の心の醜さを嫌い、王子らとともに国を離れ日本に渡り、紀伊国音無川の辺に熊野三所権現として現れた。極は、室町時代の武将で、歌人・書家としても秀でた十市遠忠の筆とする。挿図が非常に多く、上下三十七丁半のうち四十頁分を占める、室町末期書写の大型奈良絵本。

[2]宝月童子(江戸初期写、二冊)
〔解題〕齋藤真麻理
天竺を舞台とした宝月童子の孝行譚で、伝存するのは本書のみ。中天竺の満月長者は、授かった宝月童子が病弱だったため、不老不死の木の実を探す旅に出る。北天竺にたどり着いた一行は、財産を狙う大王が酒宴に出した霊草を食して馬となり、厩につながれる。時を経て十三歳になった童子は北天竺におもむき、長者一行を救い出す。「およふのあま」の題簽を持ち、冒頭に「おようのあま」なる長者を記すが、それ以後の記述はなく、老僧の失敗談を描いた『おようの尼』とは異なる作品。金泥による草木下絵を施した鳥の子紙を用い、細密な絵を備える豪奢な大型奈良絵本。後期奈良絵本の代表的な装訂である。


【12月25日刊行予定】史料纂集古記録編 第206回配本 経覚私要鈔11

https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/2212

小泉宜右編
本体予価16,000円+税

長年にわたって、大乗院関係の史料と向きあってきた編者ならではの労作「経覚年譜」を収録
あわせて既刊『経覚私要鈔』1~9の正誤・補訂も収載

奈良興福寺大乗院別当第18世門主経覚(1395~1473)の日記。『私要鈔』の名は、原本の表紙に題せられたところである。原本は、独立行政法人国立公文書館に所蔵され、欠年もあるが、応永22年(1415)から文明4年(1472)までが現存。本文10冊(第1~10)の完結を受け、校定者が「正誤表」と「経覚年譜」を新たに編集したもの。
「正誤表」…第1~第9までの、字句・注記等を追加・削除・訂正・補訂する箇所を掲出した。
「経覚年譜」…経覚一代の年譜を、事歴と関連事項に分け、「経覚私要鈔」に拠りつつ、大乗院関係の史料及び同時代の他の史料を博捜したもの。「経覚私要鈔」に拠るもの以外は、すべてその出典を明示。