出版部
【新刊納品】 菊池寛現代通俗小説事典
片山宏行・山口政幸 監修/若松伸哉・掛野剛史 編集『菊池寛現代通俗小説事典』が納品となりました。
大正中期、大衆誌や新聞社にとって、もっとも効果的な読者獲得のための販売戦略は、多くの人が喜んで読むことの出来る連載小説を掲載することでした。そのなかでも、「真珠夫人」を筆頭とする菊池寛の現代通俗小説の多くは、舞台化・映画化・ラジオドラマ化され、さらには流行歌などで大衆に広がりました。今でいう「メディアミックス」の先駆けです。
菊池寛の現代通俗小説は、出版・演劇・映画・風俗などの各方面から、近年注目を集めています。本書では、その全46作品を取り上げ、登場人物相関図・あらすじ・キーワード・解説・ビジュアル資料という5つの項目から多角的にアプローチしています。
従来の菊池寛の研究からは敬遠されていた通俗小説をとり上げる事は、近代文学研究の大きなひずみをうめる事になります。現代の文学の濫觴ともいえる菊池寛の現代通俗小説は、近代文学研究者に最も注目されています。
ぜひお手にとって御覧下さい!
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https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/2133