「日本古書通信」4月号(90巻4号)4月14日発売
主要目次
特集・店舗のある古本屋一覧2024(9)・東京1(中央線・文京・東部支部)
川島幸希 「署名本の世界」みたび22 佐藤春夫『田園の憂鬱』富ノ沢麟太郎宛
小林 修 徳田秋聲『あらくれ』と渋沢栄一とを結ぶ糸
多田 昭 徳島県の古本屋の歴史(1)
真田幸治 小村雪岱のヌード絵『講談雑誌』附録「艶くらべ十二夜」
酒井忠康 少年譜
岩切信一郎 一寸随想11 橋口五葉装幀談の発見―装幀観及び『吾輩ハ猫デアル』
武内佳代 三島由紀夫と『令女界』
佐々木靖章 近代文学渉猟(6)雑誌『ラ・レヴュー』
古川富章 HAIKUの多行表現史(8)
竹居明男 家永三郎著『新国史概説』―「著作目録」から「消された」著書
小野純一 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」43《透明なカバーや透明な帯》
高木浩明 古活字探偵事件帖28蔵書家・高木利太
田坂憲二 吉井勇の読書生活28永井荷風を読む・中
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集(67)
中嶋 廣 一身にして二生を経る104
飯澤文夫 神保町の大屋書房纐纈公夫さん
その他
透明なカバーや透明な帯(小野純一・盛林堂書房)より
その本が出荷されていた時には、帯は付いていたのだろうか? どの年代の本でも発売当初にカバーが付いていたのか、函が付いていたのか、帯があったのかなどは、いろいろな本を蒐集するにつれて気になる問題かと思います。特に文学書の初版を集めている方にとっては、とても大きな問題でしょう。
古書価もその外装の有無で大きく変わります。賞物といわれる芥川賞・直木賞の初版本になってくると、帯の有無で古書価が桁一つ変わる場合もあるとかないとか。文学書の初版本を取り扱い始めた当初は、とにかく帯有無、その他外装となるものの有無を覚えることに専念していました。芥川賞・直木賞の受賞本に関しては、帯の背で初版か重版かなどを見分けるのは、基本中の基本です。今も交換会(市場)で、文学書が陳列されていると「この本はこの帯だから初版。こちらは重版」など思いながら、入札をしています。
4月号 4月14日発売 定価850円(送料79円) ※ご注文はメールまたは電話、FAXで。
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