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出版部

製本・造本【活版印刷の基礎知識10・最終回】

書籍・雑誌を、最終的に仕上げて、取次などの流通ルートに納品するのは製本所の仕事である。

大規模な印刷会社であれば、製本部門をもっている。

製本の様式は、大きくは、上製本と並製本の二つに分かれる。

その違いは、製本の製作工程による。

並製本は、本文・見返し・扉と表紙などを組み立てた後に、規格の寸法に断裁したものである。

上製本は、本体を断裁した後に表紙を付けたものである。

カバーや函は、製本の様式とは別である。

上製本は、角背と丸背とに別れ、丸背方式の場合、本と表紙を繫ぐ仕様が異なる数種の方式があるだけである。

特装本とか豪華本とか銘打ってあるのは、造本の美麗さを示す惹句である。

製本上、一枚の本文用紙は原則16頁立てであるので、これを重ねて一冊にする。

その際、糸で綴じる方式が一般的だったが、現在では、並製本・上製本に拘わらず、糸で綴じない無線綴じが主流となっている。

16頁ひとまとまりの背の部分に切り込み、そこに接着剤を入れ込んで纏めるアジロ綴じという方式が主流になった。

戦前までの上製本にはなかった製本様式である。

因みに本コラムを収録『近代文学草稿原稿研究事典』は糸かがりの上製本である。

(出版部・T)

『近代文学草稿原稿研究事典』埋草(八木書店作成)より転載

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