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文学・歴史資料のデジタル加工入門

パソコンで日記を書くために【文学・歴史資料のデジタル加工入門7】 (木越 治)

●GoogleCalendarから予定を書き出して、日記ファイルに書き込む

実は、今年の12月までは、こういうふうに日付と曜日だけが書き込んであるファイルを利用して書いていた。が、11月後半から12月前半にかけて猛烈に忙しく、とても毎日書くことができず、結局10日分ほどまとめて書くことになってしまった。そのため、書くときは、いちいち、この日は何があった日だったかな、なにをした日だったろうと思い出すために、カレンダーを参照したり、メールを確認する必要があった。

私は数年来、手帖は持たず、GoogleCalendarに予定を書き込んでいるのである。このデータが前もって日記ファイルに書かれていれば、まとめて日記を書くのに好都合だ。それで、「GoogleCalendarからテキストファイルに書き出す」という内容でネットを検索したところ、

Googleカレンダーの予定をエクセルにエクスポートできる「Gcal2Excel」

という記事が見つかった。下記のサイトがそれである。

http://web-marketing.zako.org/web-tools/gcal2excel.html

この記事によれば、

https://www.gcal2excel.com/

に行けば、自分のカレンダーデータをエクセルにエクスポートしてくれるというのである。

早速試してみたが、自分のGoogleにログインしている状態でこのサイトにアクセスし、指示に従ってやっていけば、下記のようにエクセルデータのかたちで、カレンダーのデータがエクスポートされる。

image002

(このデータは、ダミーであり、私の実際の予定とは異なる)

こういうデータ形式になっていれば、テキストファイルに取り込むのは簡単である。
早速その手順を示そう。

*後述するように、以下の作業は、いくつかのプログラム言語を用いればスマートにできる作業であるが、ここは、エクセルとエディターだけでやる方法を示す。

まずは、扱いやすいように、カンマ区切りファイルにしてしまおう。なお、最後の方のふたつのフィールドすなわちDuration(所要時間)とカレンダーの所有者名は不要なので省いてしまおう。

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趣味の会,01/17/2017 09:10,01/17/2017 11:40
大学講義(大学院),01/18/2017 13:30,01/18/2017 15:00
大学講義(学部),01/18/2017 15:00,01/18/2017 17:00
大学特講,01/19/2017 14:50,01/19/2017 16:20
コンサート,01/19/2017 19:00,01/19/2017 21:30
読書会,01/20/2017 12:00,01/20/2017 14:30

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このデータの二行目を例にして各フィールドの内容と形式をよく確認しておこう。

大学講義(大学院),01/18/2017 13:30,01/18/2017 15:00,01:30

第1フィールド 大学講義(大学院) は用件である。
第2フィールド01/18/2017 13:30これは日付と開始時刻であるが、開始時刻は半角空白のあとにある。
第3フィールド01/18/2017 15:00こちらは、終了時刻。やはり形式は同じ。

というふうになっていることがわかる。日記ファイルに書き込むときは、

echo 「開始時間」「用件」「終了時間」>> 年号月日.txt

という形式になっていればよいわけだから、書き出したい要素はすべて含んでいることがわかる。なお、ここに出る「>>」は、すでにあるファイルに文字列を追加するときに使う記号である。また、さきにも述べたように、実際のバッチファイルでは「 」は使わない。このファイルの区切り文字は「,」だが、半角空白と「/」も区切り文字にしてしまえば、年月日をデータとして切り分けることができ、そのことによる障害も発生しないはずだから、半角空白と「/」も全部「,」に変換すればいいことになる。そうしておいて、希望するフィールドの順序に並べ替え、そこから必要な文字列を取り出してバッチファイルにすればいいわけである。