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新刊納品

外記日記 新抄2・享禄二年外記日記(尊経閣善本影印集成 第九輯鎌倉室町古記録 6回配本)

本日、尊経閣善本影印集成 第九輯 鎌倉室町古記録の第6回配本「外記日記 新抄2・享禄二年外記日記」が納品となりました。

●外記日記新抄
「外記日記 新抄」は、中原氏西大路流の中原師種(生没年未詳)による日記です。14世紀半ばに中原師栄によって書写されました。尊経閣文庫本では、文永元年~同四年(一二六四~六七)・弘安十年(一二八七)の五年分を所収しており、今回はその2冊めとして文永4年・弘安10年(1067/77)を収録しました。記録類が少ない鎌倉時代後期において、政治史的に重要な記事を多く含み、貴重です。

尊経閣本の外記日記新抄は古写本であり、『続史籍集覧』に「新抄」として翻刻されていますが、国会図書館本が底本で、良質な写本の公開が望まれておりました。紙背文書は『大日本史料』で一部翻刻されていますが、今回の影印により全容が初めて公開されることとなります。

いままでは裏打紙で読みにくかった箇所も、今回の収録にあたって全カット透過光撮影を実施し、解読ができるようになりました。ぜひご覧ください。

またこちらの見どころを記した、解説担当の遠藤珠紀先生による書下ろしコラムを写真をまじえて公開。ぜひご覧ください。

□図版を多数まじえた、書き下ろしコラム公開。
遠藤珠紀「透過光撮影で読み解く紙背文書 『外記日記 新抄』の見どころ 記録が少ない鎌倉時代後期の政治史を知る」
https://company.books-yagi.co.jp/archives/5751

 

●享禄二年外記日記
室町時代後期に朝廷の事務官として活躍した外記、清原業賢(一四九九~一五六六)の日記です。享禄二年(一五二九)分が現存します。文書行政の実務に携わる立場の人物が筆録した記録として価値が高いものです。
尊経閣本は自筆原本。これまで未翻刻であり、今回の影印により初めて公開されます。


第9輯鎌倉室町古記録(全10冊)の収録書目は、日記の記主による自筆原本や唯一の古写本などの逸品ばかりで、公家・武家・僧侶・医者など多彩な人々が残した日記を収録しました。中世日記の世界をご堪能ください。

本第9輯では以下の書目を高精細カラー版でお届けします。詳細内容見本(12頁)はこちらからご覧いただけます。ご期待ください。

●所収書目
【公家】
実躬卿記(自筆原本・重要文化財)
宣陽門院御落飾記(唯一の古写本)
後愚昧記〔山門嗷訴記・実豊卿記〕(自筆原本)
公秀公記(自筆原本)
実隆公記(自筆原本)
【下級官僚】
外記日記〔新抄〕(唯一の古写本)
享禄二年外記日記(唯一の古写本)
【武家】
建治三年記(自筆原本・重要文化財)
【僧侶】
碧山日録(唯一の古写本)
蔗軒日録(唯一の古写本)
【医者】
盲聾記(自筆原本)


●尊経閣善本影印集成 第九輯 鎌倉室町古記録(全10巻)
https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/219

●2回配本72 外記日記 新抄2・享禄二年外記日記
https://catalogue.books-yagi.co.jp/books/view/2194