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新刊納品

『日本古代の輸送と道路』(佐々木虔一・武廣亮平・森田喜久男編)

本日、『日本古代の輸送と道路』(佐々木虔一・武廣亮平・森田喜久男編)が納品となりました。

現在でも、人やモノの移動を結びつけるのは道路です。それは日本の古代においても一緒です。

道路が結びつける人の移動、モノの輸送、情報の伝達に注目し、古代社会を具体的・立体的に復元したのが、本書『日本古代の輸送と道路』になります。

具体的には、防人・役夫を統率した部領使、自弁で都城に向かう運脚夫、遣唐使船の乗組員など移動する人々の実像や、交通を支えたインフラ(道路・橋・溝)の整備等、古代社会の根幹を支えた交通体系の具体像を示した独特の切り口からなる本書です。2017年6月24日・25日におこなわれた、古代交通研究会第19回大会「移動を支えた人・場・道」の報告をもとに、関連分野の新たな論考やコラムを加えて構成されています。

ぜひともご覧ください。
 

【目次】
 
序―日本古代の輸送と道路の実像に迫る―(佐々木虔一)

 

Ⅰ部 総  論
1 古代の輸送と交通―人と駄馬の活動―(佐々木虔一)
2 奈良・平安期の逓送・供給―その展開と国家・地域社会―(大日方克己)
〔コラム〕シュウ馬の党(加藤友康)/流人と交通―菅原道真と小野篁―(川尻秋生)

 

Ⅱ部 移動する人々・輸送を支える人々
1 防 人(小野一之)
2 脚夫・乞食・死穢(今津勝紀)
3 俘囚の移配(永田 一)
4 部領使―移動を管理した役人―(武廣亮平)
5 遣唐使―その船員―(河内春人)
6 須恵器と「居宅交易」―武蔵国を例として―(渡辺 一)
〔コラム〕鹿島使・香取使(吉井 哲)/国造制と馬(堀川 徹)

 

Ⅲ部 移動を支える施設
1 古代の交通を支えた仏教施設と福田思想(藤本 誠)
―八世紀後半~九世紀前半の貢調運脚夫の交通と救済をめぐって―
2 唐代の交通を支えた仏教施設と福田思想(河野保博)
3 国司巡行を支えた施設(森田喜久男)
4 渤海日本道と加賀能登(小嶋芳孝)
〔コラム〕続命院(西別府元日)/調邸(浅野 充)

 

Ⅳ部 移動・輸送を支える道路
1 交通路の管理―八~九世紀における道路・橋の修理を中心として―(十川陽一)
2 京内の道路・橋・溝(堀)(井上正望)
〔遺構事例〕
1 宮城県団子山西遺跡―新田柵へ向かう道路―(鈴木啓司)
2 千葉県国府台遺跡第一九二地点―下総国庁へ向かう道路―(垣中健志)
〔山陰道駅路の発掘調査から〕
3 鳥取県青谷横木遺跡―駅路・条里・官衙―(坂本嘉和)
4 島根県魚見塚遺跡―隠岐へ向かう駅路―(江川幸子)
5 島根県杉沢遺跡―『出雲国風土記』の正西道―(宍道年弘)
〔コラム〕行基と道路・池溝・橋(溝口優樹)/渡・浮橋と古代官道―造設・維持管理・輸送をめぐる諸問題―(田中禎昭)

 

あとがき(森田喜久男)

【5/20刊行】日本古代の輸送と道路
佐々木虔一・武廣亮平・森田喜久男編