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日本古書通信

「日本古書通信」2月号(90巻2号)2月14日発売

主要目次

特集・店舗のある古本屋一覧2024(7)岡山・山口・四国・福岡
川島幸希 「署名本の世界」みたび20 森鷗外『仮名遣意見』小島政二郎宛
真田幸治 小村雪岱の雑誌目次絵3『劇場』
長澤和彦 大田錦城の罠―高浜二郎の文業に寄せて
酒井忠康 反対する少年
丹尾安典 一寸随想9 『放庵歌集』補記
佐々木靖章 近代文学渉猟(4)『小栗鼠の家/人形病院開設』
古川富章 HAIKUの多行表現史(6)「俳星」から「層雲」における「二行詩」の展開
竹居明男 森鷗外日記に見える柳田国男―全集「柳田國男年譜」補遺
小山力也 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」41《伝奇小説から広がり過ぎる世界》
高木浩明 古活字探偵事件帖26 「秀頼版」幻想・その2
田坂憲二 吉井勇の読書生活26 『人間』『展望』を読む
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集(65)七夕
茅原 健 路地の精神
中嶋 廣 一身にして二生を経る102
小田光雄 古本屋散策275(遺稿) レニ・リーフェンシュタール『ヌバ』
飯澤文夫 続PR紙誌探索(70)竹帛
武内佳代 三島由紀夫と『女性セブン』―『複雑な彼』にみる男性研究と海外旅行の時代
小林信行 平田禿木をめぐる人々―鶴田久作(8・完結)
三昧堂 俳句文芸誌『青銅』について
その他

俳句文芸誌『青銅』について(三昧堂)より

昨年9月14日から11月24日まで山梨県立文学館で開催された「金子兜太展 しかし日暮れを急がない」の展示解説図録が届き、巻末の略年譜を見ると昭和23年の所に「俳句同人誌「青銅」を堀徹ら旧「成層圏」の仲間と創刊。六月、長男・眞土誕生。同月、堀徹死去、「青銅」二号で終刊。日本銀行従業員組合代表委員となる」とあった。

筆者は昨年本誌3月号に「堀徹の俳句と批評」を寄稿した。金子の『わが戦後俳句史』(岩波新書・1985)を読んでから早世した堀徹に興味が湧き、いろいろ調べるうちに偶然未知の遺稿集『俳句と知性』(堀徹遺稿刊行会・1962)を入手した。その遺稿集を基に堀が関係した「季節風」「成層圏」「萬緑」「寒雷」などに掲載された俳句や評論を年譜式に紹介したものである。堀にはこの極めて稀少な遺稿集以外に著作がなく、興味を持つ人が出て来てもその作品に触れることは困難ゆえ基礎資料提示を考えたのである。ただこの年譜に記載された俳句同人誌「青銅」に関しては遺稿集にも記載がなく見落としていたのである。

改めて『わが戦後俳句史』を調べると第二章「三年間一」の「浦和への来訪者」に「青銅」の創刊から自然消滅まで詳しく書かれていた。


2月号 2月14日発売 定価850円(送料79円) ※ご注文はメールまたは電話、FAXで。

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