「日本古書通信」11月号(89巻11号)11月14日発売
主要目次
特集 店舗のある古本屋一覧2024(4)大阪・奈良・滋賀編
川島幸希 「署名本の世界」みたび17 坂口安吾『青鬼の褌を洗ふ女』江戸川乱歩宛
佐々木靖章 近代文学渉猟(1)サントリーの宣伝雑誌『繁昌』『発展』
岩切信一郎 一寸随想6 新海竹太郎と橋口五葉―共通のモデルと名作
真田幸治 小村雪岱の雑誌目次絵1
古川富章 HAIKUの多行表現史(3)荻原井泉水の「層雲」創刊と「二行詩」への道程
茅原 健 「政論雑誌」雑多
竹居明男 林屋辰三郎「著述目録」補遺(中)―架蔵の「内容見本」掲載文から
小山力也 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」38 「うふふ ルピナス探偵団」を求めて
小林信行 平田禿木をめぐる人々―鶴田久作(7)
高木浩明 古活字探偵事件帖23 新宮春三と戸川浜男
田坂憲二 吉井勇の読書生活23 大佛次郎を読む・上
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集62 御曹子島渡 裸島絵
飯澤文夫 続PR紙誌探索(67)洛西
三昧堂 河本緑石と宮沢賢治
その他
小村雪岱の雑誌目次絵1(真田幸治)より
文藝春秋の小説誌『オール讀物』が、今年の6月から7・8月合併号として隔月刊行に移行した。あの『オール讀物』が……といった思いもあるが、月刊誌を始めとした定期刊行物の置かれている状況の厳しさが伝わる出来事と言えよう。
その『オール讀物』については本誌連載の「小村雪岱の知られざる雑誌表紙絵」の第25回と第26回(令3・3―4)ですでに取り上げている。髷物といった大衆小説の挿絵を得意とした小村雪岱が、小説の挿絵だけでなく〈雑誌の顔〉である表紙絵も度々手がけていたということで縁の深い雑誌である。雪岱が表紙絵などで関わった雑誌で、現代も刊行が続いている雑誌としては『サンデー毎日』と双璧と言える存在と言えよう。
まずは『オール讀物』創刊の経緯を挿絵画家としての雪岱の関係と合わせて概観しておきたい。創刊されたのは昭和6年4月で、創刊時の雑誌名は『文藝春秋オール讀物号』である。だが、昭和8年1月号より現代と同じ『オール讀物』に変更されている。創刊時の雑誌名『文藝春秋オール讀物号』は名前の通り、昭和5年に『文藝春秋』本誌の臨時増刊として刊行された二冊の「オール讀物号」に由来する。
11月号 11月14日発売 定価850円(送料79円) ※ご注文はメールまたは電話、FAXで。
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