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日本古書通信

「日本古書通信」8月号(89巻8号)8月14日発売

主要目次

店舗のある古本屋一覧2024(1) 北海道・東北地方
川島幸希 「署名本の世界」みたび14 芥川龍之介『羅生門』林原耕三宛
塩村 耕 岩瀬弥助の購書資料
田代ゆき 上野英信の原稿用紙
川口秀彦 小田光雄君追悼
河野 実 一寸随想3 「小林清親」の落ち穂拾い
真田幸治 小村雪岱舞台装置目録4
竹居明男 「閻魔さま」に関する稀覯文献3点
沖田信悦 一草堂・宮田四郎の外地セドリ日誌(7)(完)
小山力也 リレー連載「ミステリ懐旧三面鏡」35〈これからも卒業しないであろうウルトラ〉
小林信行 平田禿木をめぐる人々―鶴田久作(4)
高木浩明 古活字探偵事件帖20 部分異植字・再説
田坂憲二 吉井勇の読書生活20 里見弴を読む・上
石川 透 奈良絵本・絵巻の研究と収集59 伏見常盤
小田光雄 古本屋散策269(遺稿)名取洋之助と石川保昌『報道写真の青春時代』
その他

岩瀬弥助の購書資料(塩村耕)より

岩瀬文庫所蔵の古典籍については、明治以降の和装本や旧目録に洩れた落ち穂拾いを含め、全ての調査を昨年度末に終えた。公開中の書誌データベースは、国会図書館サーチとも連動しているので、既に種々の調べ物で活用してくださっている方もあるのではないか。そんなタイミングを見計らったかのように、旧書庫の片隅から、岩瀬弥助に宛てた全国の古書店の書簡類が、大量に出現した。
これがもしもデータベース完成以前だったならば、書簡類に見える膨大な書目が、文庫に現存するのかどうか簡単にはわからず、またそれらがどのような書籍であるのかも把握できず、書簡類を味読できないところだった。
同種の資料については、明治末年の文庫開設期のものが少しだけ、十年ほど前に出てきて『三河に岩瀬文庫あり』(2016年 風媒社刊)の中で紹介したことがある。今回出現したのは、それを遙かに上回る膨大な分量で、段ボールに十箱分ほどもある。大正より昭和初年まで、ほぼ年度別に紙に包まれて保存されており、どうも岩瀬はこれを後世に残そうとしたらしい。全貌の解明にはもう少し時間を要するが、速報的にその一端を紹介したい。


8月号 8月14日発売 定価850円(送料79円) ※ご注文はメールまたは電話、FAXで。

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