コラムバックナンバー(2022年8月)

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  • 平城宮の内裏と西宮 ―『新皇居行幸年表』編集余滴4(詫間直樹)

    奈良時代の皇居に関わる表記には、「内裏」のほかにも「中宮」(ちゅうぐう)、「中宮院」(ちゅうぐういん)、「西宮」(さいぐう)、「東宮」(とうぐう)などがあり、『新皇居行幸年表』の編集においては、これらの呼称を平城宮内のどこに比定すべきかという問題に直面した。このうち中宮・中宮院については平城宮の東区 […]

  • 別殿行幸について ―『新皇居行幸年表』編集余滴3(詫間直樹)

    別殿行幸とは 別殿行幸(べつでんぎょうこう)とは、天皇が方違えをする必要が生じた場合などにおいて、同じ皇居の区画の中で、清涼殿などの常御殿から別の殿舎に移御することをいう。通常は昼御座(ひのおまし)の御剣などを携えて夜中に吉方の殿舎に移り、一夜を明かして本殿に還御するものである。本来、行幸とは天皇が […]

  • 明恵と茶——やさしい茶の歴史(九)(橋本素子)

    明恵の茶に関わる一次史料 今回は、栄西と共に「茶祖」と言われ、「深瀬三本木」「駒の蹄影」といった複数の伝説に彩られている明恵(高弁)について見ていく。 まず今のところ、明恵において茶に関わる一次史料(同時代史料)は、二通の書状のみであることを確認しておきたい(以下意訳は筆者)。 鎌倉時代前期月未詳1 […]