コラム

本コラム欄では、八木書店の出版物に関わる紹介文や、『日本古書通信』編集長の日記、会社の歴史などを掲載いたします。ぜひご覧ください。

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  • 合本の功罪【日本古書通信 編集長だより19】

    本誌上や、八木書店グループHPのコラム欄で入手した雑誌について度々書いてきたが、殆どが神田の古書市場もしくは即売会で購入したものだ。その出所はここ数年にわたり膨大な在庫整理をしてきた東京の老舗古本屋だ。通常では一気に揃えることが困難な雑誌が纏めて放出され、しかも、私が求める戦時中の俳句雑誌や、戦中か […]

  • 売る物なしのデパートで古書部開店 【紙魚の昔がたり12】

    (反町) 戦争の影響で用紙が極端に不足したから政府は消費を無理にも減らすために統合を強制した。紙は配給制ですから、数社が合併しなければ配給しないという指令を出したわけですね。  (八木) 東京へ出てきたが、神田のすずらん通り、東京堂のすぐ側にあった私の店は、留守を託した弟の福次郎が、田舎に帰る時に売 […]

  • あの作家は●月生まれだった<7月編>

    今月ご紹介する作家は、柳田国男・谷崎潤一郎・吉野秀雄の3名です。 柳田国男(やなぎた くにお) 明治8年7月31日(一八七五)生 昭和37年8月8日(一九六二)没 民俗学者、詩人。兵庫県生。東京帝国大学法科大学政治科卒。旧姓松岡。国文学者井上通泰の実弟。農商務省等の官吏を経て、東京朝日新聞社客員とな […]

  • 一人でも多くの人に読まれる学術書を目指して(国文学研究資料館名誉教授 武井協三)

    歌舞伎の実態解明を期して 『歌舞伎とは いかなる演劇か』という本を、八木書店より刊行していただくこととなった。これは、初期の歌舞伎の実態を解明することにより、歌舞伎という演劇の本質に迫ろうとした書物である。 本書は、研究者のみにとどまらず、評論家や演劇人、さらには演劇に興味を持つ一般の方々をも、読者 […]

  • 大東亜学術協会の雑誌「学海」―学徒動員と学問の間で苦悩する教師の内面【日本古書通信 編集長だより18】

    先日の東京古書会館の即売会で、秋田屋刊行の雑誌「学海」とその改題誌「学芸」13冊を購入した。昭和19年6月から昭和22年11月までのものだった。出版困難期の戦時中から終戦後まで大阪で出された文化総合誌である。ざっと中を見て京都大学、第三高等学校の教授助教授を主な執筆者とする雑誌であることは分かったが […]

  • 統制で「古書通信」廃刊 【紙魚の昔がたり11】

    (八木) 昭和二十一年の三月二十三日に博多着。二十四日に兵庫県明石の郷里に帰りました。ちょうどその頃は、農地解放といいまして、地主のもっていた田畠は、自作可能の分とある枠内の保有分だけを残して、その他の全部は、政府の命で耕作者に譲渡するように強制されました。私の応召する時に残して置いた金で、両親が田 […]

  • あの作家は●月生まれだった<6月編>

    今月ご紹介する作家は、 川端康成・荻原井泉水・新田次郎の3名です。 川端康成(かわばた やすなり) 明治32年6月14日(1899)生 昭和47年4月16日(1972)没 小説家。大阪市北区此花町生。東大国文科卒。 横光利一らと同人雑誌『文藝時代』を創刊。 西欧の前衛的な文学潮流を取り入れた、新感覚 […]

  • 時代を写すスポーツヒーロー【日本古書通信 編集長だより17】

    写真は、朝日新聞社が発行していた「大相撲画報」の昭和35年2月と5月刊行の通巻29号と30号である。春場所と五月場所特集で今から57年前の雑誌だ。サイズはB4判で50ページ、カラーは表紙だけ。新聞社の雑誌だからタブロイド判の輪転機印刷かと思ったが、正確にB4判である。いわゆるグラフ雑誌で、昔の「朝日 […]

  • 企画展「秋聲全集物語」『徳田秋聲全集』記念鼎談報告(抄)

    本コラムは、徳田秋声記念館発行『夢香山』平成29年3月20日より転載いたしました。 http://www.kanazawa-museum.jp/shusei/mukouyama/pdf/mukouyama_09.pdf 平成28年11月12日(土)、企画展「秋聲全集物語」にちなみ、『徳田秋聲全集』の […]

  • 召集で中支・南支・北支と転戦 【紙魚の昔がたり10】

    (八木) 太平洋戦争が、段々激しくなって昭和十九年の三月に召集されて、郷里に近い姫路の連隊に入る。もうこの頃は軍も資材が不足で、軍服が支給されない。私服のまま、朝鮮の平壌に送られました。検査の結果は乙種ですから、それまでに訓練は全然受けてない。平壌で教育を受けたんですが、教育が終わる頃に、四国の鯨部 […]

  • 大量置換のためのツール sed を用いて その2【文学・歴史資料のデジタル加工入門11】 (木越 治)

    ●環境を整える  1.ショートカットと関連付け Windows では、たとえば、デスクトップにショートカットを置いておけば、簡単にプログラムを実行することができる。このショートカットの実体は一種のバッチファイルである。一太郎を立ち上げるためのショートカットを例に取れば、これを右クリックしてプロパティ […]

  • あの作家は●月生まれだった<5月編>

    今月ご紹介する作家は、 斎藤茂吉・近松秋江・草野心平、の3名です。       斎藤茂吉(さいとう もきち) 明治15年5月14日(1882)生 歌人、精神科医。山形県生。号として童馬山房主人等。東京帝国大学医科大学卒。正岡子規に触発され、伊藤左千夫に師事する。「アララ […]

  • 室生犀星「或詩集の序詩」と水町京子主宰「遠つびと」【日本古書通信 編集長だより16】

    「日本古書通信」4月号に、「露西亜評論」第二年八号(大正8年8月)に掲載された室生犀星のエッセイ「明るい烈しい情熱」を紹介した。調べた限りでは「全集」や『室生犀星文学年譜』(昭和57)には未収録の文章と思われた。全集逸文に出会うのは大抵偶然だが、不思議なもので、先日入手した水町京子主宰の短歌雑誌「遠 […]

  • 聖徳太子はいつ生まれたか、Web版群書類従で調べる:田中智子・中古文学

    Web版群書類従について 『群書類従』の版木が完成したのは文政2年(1819)のことである。爾来約200年の間、『群書類従』は文学・歴史学など様々な研究分野に多大な影響を及ぼし続けてきた。   更に、2014年10月にWeb版のサービスが始まったことで、『群書類従』利用の利便性は飛躍的に高 […]

  • 公定価格問題で活躍 【紙魚の昔がたり9】

    (八木) そうこうするうちに、太平洋戦争が始まるわけですが、その前に、物資の不足から来る物価の急激な上昇を抑えるため、政府の指示で、あらゆる物に公定価格ができた。古本の価格も、その手でしばらなくちゃいけないということで、商工省から申し出があり、警視庁からも市場のことなどに干渉がありました。当時組合の […]